(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2000年9月12日

 

 

本日の相場

とうもろこし  --安値寄付き、安値引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
00 SEP  182 1/2 - 82 1/4  183  180  182 1/2  -2 1/4  5059  -2512 
00 NOV  190  190 3/4  188  190  -2 1/4  2640  +37 
00 DEC  193 1/2 - 93  194 1/4  191 1/2  194  -2  218448  +128 
00 JAN  197 1/2  197 1/2  195 1/2  197 1/4  -2 1/2  567  +6 
01 MAR  205 1/4 - 05  206  203 1/4  206  -1 1/2  66325  +914 
01 MAY  212 - 11 3/4  213   210 1/4  212 1/2  -2  17610  +305 
            353833  +118 

 

大豆     --- 安値寄付き、まちまちの引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
00 SEP  493  498 1/2  486  495 1/2  -1/4  1643  -267 
00 NOV  501 - 02 1/2  508 1/2  496  505 1/2  -1/2  87451  -1196 
00 JAN  511 - 11 1/2  517  505 1/2  515 1/4  +1/4  14411  +464 
01 MAR  520 1/2 - 20  526 1/2  515  523 1/2  +1  12147  +337 
01 MAY  526 1/2 - 26  532  522 1/2  529 1/2  -1 1/4  10716  +266 
01 JUL  535 - 34 1/2  541  529 1/2  537 1/2  -1/2  13773  +215 
            142996  -95 
  MEAL  CHG    OIL  CHG    WHEAT  CHG  NY-YEN 
SEP  17180  +90  SEP  1575  -5  SEP  245  -4 1/4   
OCT  16980  +80  OCT  1583  -5  DEC  260 3/4  -4 3/4   
DEC  17110  +50  DEC  1623  -6  MAR  277 3/4  -4 1/4   
JAN  17130  +10  JAN  1652  -6  MAY  287 1/2  -4 1/2   

 

 

本日の相場の動き

 

USDA報告をめぐる様々な角度からの読みが相場を上下させた。

コーンでは、USDAが新穀生産量を事前予想より高く予想したことから、終始安値圏で推移した。ただ、需要が増加していたことが下げ幅を縮め、また大豆相場が上下したためにそれに合わせる動きとなった。特に、引け間際は大豆が前日終値付近まで値を戻したため、コーンもほぼ最高値圏での終了を余儀なくされた。昨日の作柄報告が本日の生産量見込みに疑問を投げかけたことも底が割れなかった一因。商業筋の買いが旺盛であった。 

大豆の展開は、まず高い生産量予測から売られ、すぐに期末在庫減と需要増に注目が集まり高値圏へ、次は再び投機筋によって大きく売られ11月限は10セント安までつけた。しかし、最終的に前日終値付近まで戻すことになった主因は、USDAが例外的な収穫面積調査を行うと発表したことである。USDAによると、7・8月の一部地域の少雨が農作物の収穫面積予想を困難になったことから、例外的な再調査を行い10月にその結果を発表することになったとしている。市場では、「これが今後、特に大豆の生産量下方修正につながる、つまり本日のUSDA生産量は現実を反映していない。」との見方となり、買い手を増加させ、一気に相場回復につながった。 

本日のファンドの動きは、コーン2,200コントラクトの売り越し、大豆1,200コントラクトの買い越しと見られている。 

 

 

USDA報告、弱材料 

USDAの需給報告では、コーン・大豆ともに生産量が事前予想ほど下方修正されず、本日の主要売り材料となった。 

コーンでは、米国産新穀イールドの下方修正がエーカー当りわずか0.1ブッシェル、その結果生産量も103.62億ブッシェルと先月に比べ7百万ブッシェルのみの減となった。事前予想範囲が、99.71〜103.45億ブッシェルであっただけに、驚きをもって受け止められた。需要サイドでは、飼料用が1.25億ブッシェル増加したが、これはソルガム(マイロ)の生産量減からそれの代替に目されたと見られる。輸出需要も5千万ブッシェル増加した。これも、ソルガム不足の原因からかメキシコのコーン輸入が5百万トン増加したことが一要因と見られる。需要量上方修正は、高い生産量からのインパクトを一部削ぐことに寄与した。 

大豆では、米国生産イールド、生産量ともに下方修正となったが、事前予想平均を上回った。減少の原因やはり、西部ベルト諸州での8月のドライ気候とUSDAによってコメントされた。ただ、期末在庫が生産量減を上回って減っていることが、売り材料としてのインパクトを弱めた。その主な原因となったのは、輸出需要が1,000万ブッシェル減少したことであるが、これは過去最高の世界油糧種子収穫量が影響したとの見方がある。世界大豆期末在庫が大きく下方修正となっているが、これは主にインドの生産量減見込みと東欧のひまわり生産減からの大豆需要が原因とされている。 

 

USDA、季節はずれの収穫面積調査意向 

USDAの下部組織NASS(National Agricultural statistics service)は本日セッション中、10月始めにと癖別収穫面積調査を行うと発表した。同組織は普通10月には収穫面積聞き取り調査を行わないが、「今年は旱魃と熱波による影響が大きく収穫できない面積が増えることが考えられる。」ため、今年は例外的に調査することにした模様。同調査は、コーン・大豆・綿花・ソルガムを対象に、アラバマ・アーカンソー・コロラド・ジョージア・カンザス・ルイジアナ・ミシシッピ・ミズーリ・ネブラスカ・ニューメキシコ・オクラホマ・テキサスの諸州で行われる。NASSは、「本日のUSDA報告は現在のところも最も正確な情報であるはずだ。」としながらも、「10月の聞き取り調査結果が出るまでは、現在のところ生産量を科学的に測る術はない。」と発言し、今朝のUSDA発表により安値推移していた大豆相場を急回復させた。 

 

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部

今日は南部と東部で雨が見られるが、明日までにはほぼ全体で雨の地域が消える。そのまま週末から来週にかけてほとんど雨がない日が続く見込みで、コーン収穫と乾燥には良好な環境となる。 

デルタ地域 

金曜日まで不安定な天気が続き、雷雨の可能性もある。先週金曜日から今週の金曜日まで、これで約70%の地域がまとまった雨を受けることになる。その後はドライに変わるが、気温は平年並みとなる。 

 

 

米国土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ) 

 

 

本日の発表等
1)USDA SUPPLY /DEMAND REPORT

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル) 

  1999-2000   2000-2001  
  8月  9月12日  8月  9月12日 
作付面積(百万エーカー)  73.8  73.8  74.5  74.5 
収穫面積(百万エーカー)  72.5  72.5  73.5  73.5 
単収(ブッシェル/エーカー)  36.5  36.5  40.7  39.5 
         
初期在庫  348  348  280  265 
生産量  2,643  2,643  2,989  2,900 
輸入  3  3  5  3 
・供給合計  2,994  2,994  3,273  3,167 
搾油用  1,570  1,580  1,625  1,630 
輸出用  975  980  1.010  1,000 
種子・飼料用  90  90  90  90 
その他  80  80  84  82 
・需要合計  2,715  2,730  2,808  2,802 
期末在庫  280  265  465  365 
農家平均価格($/ブッシェル)  4.65  4.65  3.90-4.80  4.35-5.15 

 

 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル) 

  1999−2000   2000-2001  
  8月  9月12日  8月  9月12日 
作付面積(百万エーカー)  77.4  77.4  79.6  79.6 
収穫面積(百万エーカー)  70.5  70.5  73.1  73.1 
単収(ブッシェル/エーカー)  133.8  133.8  141.9  141.8 
         
初期在庫  1,787  1,787  1,794  1,769 
生産量  9,437  9,437  10,369  10,362 
輸入  15  15  10  10 
・供給合計  11,239  11,239  12,174  12,142 
飼料用その他  5,625  5,625  5,700  5,750 
食用・種子用・工業用  1,920  1,920  1,960  1,975 
輸出用  1,900  1,925  2,125  2,175 
・需要合計  9,445  9,470  9,785  9,900 
期末在庫  1,794  1,769  2,389  2,242 
農家平均価格($/ブッシェル)  1.80  180  1.45-1.89  1.50-1.90 

新穀生産イールドの下方修正幅は小さく、生産量は事前予想の上限を上回った。イールド・生産量ともに依然史上最高値。 

 

 

B00/01クロップ世界のコーン/大豆生産量予想 (単位:百万トン) 

(( )内は前月発表) 

○コーン 

  生産量  輸出   
中国  115.00 (115.00)  4.00 (4.00)   
アルゼンチン  16.50 (16.50)  9.20 (9.20)   
南アフリカ  9.00 (9.50)  1.00 (1.00)   

南アフリカの他、カナダ、東欧で生産量がやや下方修正された。 

○大豆 

  生産量  輸出 
アルゼンチン  21.50 (21.50)  4.20 (4.20) 
ブラジル  32.80 (32.80)  9.40 (9.40) 

変化なし。 

 

 

2)ローンデータ (百万ブッシェル) 

−コーン− 

  9月5日  先週比  Forfeit合計  先週比  Redeem合計  ローン合計 
1998crop  0.1  -0.1      45.0   unch    1,729.9   1,775.0 
1999crop  358.5  -33.2  4.1   0.4    1,058.2  1,420.8 
2000crop  8.5  2.0  0.0  unch  2.5  11.0 

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

12月限買いターゲットは185。 

事前予想平均以上どころか、予想の範囲すらも逸脱した新穀生産量。驚かされるというよりも、疑念を抱いた人は市場に少なくない。「これはUSDAが保守的になりすぎているだけで、生産量減は今後の報告でしっかりと反映されるはず。」という意見はあちこちから噴出している。大筋ではこの意見に反対しないが、だからと言って事前に予想されていた範囲の生産量減が現実であるとはもはや考えていない。今回の報告前に人々にある程度大幅な生産量減を予想させたのは、8月の西部ベルトのヒートが収穫量減につながるのではとの懸念からである。繰り返すが、「西部ベルトの」である。 

西部ベルト諸州のイールド見込みを見る。今回の報告では、カンザス州が10ブッシェルダウン、ネブラスカ州が8ブッシェルダウンとなっている。アイオワ州が不変であったことが少し意外ではあるが、同州の西側はヒートに侵されたと言われていたものの、東側は比較的良好に推移していたため、それが相殺したものと考えられる。ここでのポイントは、西部ベルトはそれなりに大きなイールドダウンが報告に反映されているということである。「これくらの下げで大きいと言えるのか。」という論議もあろうが、答えはおそらく「言える。」であろう。大豆と違い7月中には最終的な作柄の90%が確定するコーンでは、要するに8月のヒートの影響はたかが知れているからである。 

さて、なぜ西部ベルトでそれほどの「大きな」ダウンとなったにもかかわらず、全体のイールドはわずか0.1ブッシェルダウンとなったのか。言うまでもない。他州イールド見込みが高くなったからである。少しずつであるが、主要州ではウィスコンシン・ミネソタ・オハイオ・ケンタッキーなどが上昇している。西部ベルトで作柄悪化が市場の注目を集めているとき、改善幅は小さくてもより広い他地域の状況には注意が払われなかった。豊作年の典型的な特徴であろう。 

本日のUSDA報告は本当は何を市場に示唆しているのか。「8月のヒートなんて、コーンに対する影響はやはり限られていた。一部の少雨地域に注意を奪われている間に他地域が健闘していた。最終的には8月のUSDA報告ほどの生産量にはならないかも知れないが、潜在能力はまだそれほど下落していない。」 

したがって、コーンは早晩下値を目指す。しかしながら、大豆は本日の報告からもまだ上値の可能性を有しており、残念ながらコーンはそれを無視できない。下値を欲張らず、ターゲットとしては12月限185を置く。 ( F ) 

 

(大豆) 

しばらく買われやすい展開。 

NASSに10月の収穫面積実地調査意向があるとわかった以上、大豆に関しては本USDA報告が今後の相場の基準となる意味は少ない。「生産量が思ったより多かった。」という驚きが、NASSのおかげでそのまま「やっぱり、算出根拠がはっきりしていないからこんな数字になっただけで、本当はもっと下方修正されるべき。」という考えに移行することは当然であろう。今回の報告の生産量が単純に予想平均の28.69億ブッシェルかそれ以下となった場合よりも、市場でNASSが作り出した不安は大きい。当分は、買われやすい展開となるであろう。( F ) 

 

(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)