(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2001年8月16日

 

本日の相場

とうもろこし  --高値寄付き、安値引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
01 SEP  220 1/4 - 20 3/4  220 3/4  216 1/4  217  -2 1/2  94196  -1448 
01 NOV  227 3/4?  227 3/4  225  225  -2 3/4  206  +2 
01 DEC  232 1/2 - 33  233  228 1/4  229 1/2  -2 1/2  217875  +3593 
02 JAN  234 1/2  235 1/2  233 1/2  233 1/2  -2  415  +18 
02 MAR  242 1/2 - 43  243  238 1/2  240  -1 3/4  42748  +793 
02 MAY  246  246 1/4  242 1/2  244 1/4  -1  11639  +60 
            398348  +3248 

 

大豆     --- 高値寄付き、大幅安値引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
01 SEP  515 1/2 - 16  516  498  502 3/4  -14 3/4  18931  +256 
01 NOV  511 - 12 1/2  513  494 1/2  499 3/4  -13 1/4  91896  +81 
02 JAN  515 1/2  516 1/2  499  503 3/4  -13  14477  +199 
01 MAR  518 - 19  519 1/2  500  506 3/4  -13 1/4  14227  +53 
02 MAY  515 1/2  515 1/2  500  505 1/2  -11 1/2  17809  +76 
02 JUL  513 1/2 - 15  515  499 1/2  504 1/2  -11 1/2  9339  +278 
            168874  +819 
  MEAL  CHG    OIL  CHG    WHEAT  CHG  NY-YEN 
SEP  17240  -280  SEP  1849  -39  SEP  267  +1/2  119.70 - 120.09 
OCT  16760  -340  OCT  1865  -38  DEC  283  +1   
DEC  16610  -340  DEC  1898  -34  MAR  296 1/2  +3/4   
JAN  16540  -380  JAN  1912  -33  MAY  302 

+1/2 

 

 

 

本日の相場の動き

 

未確認遺伝子がGMO大豆から発見される。大豆にパニック売り。

寄り付き後の突然のニュースが本日の暴落相場を支配した。 

大豆が本日のリーダー。週間輸出成約高は予想以上、NOPAの月間搾油量も7月としては史上最高、プロファーマーからのレポートは強気、またいくつかの輸出商談も進んでいたがこれらをすべて蹴散らすに充分なインパクトであった。5ドルを切ったところからは商業筋の買いが入るようになったが、大きく反騰することはなくそのまま安値圏での引けとなった。 

コーンも大豆につられた。週間輸出成約高は予想以上、いくつかの輸出商談も見られたこと、プロファーマーからのレポートは強気であったが、高値は寄り付きの一瞬だけであった。遺伝子組替え自体がすべて否定されるようなアイデアに相場が支配された。ただ12月限230を割れたところからは商業筋のプライシングが入っておりややサポートされた。 

本日のファンドの動きは、コーン3,500コントラクトの売り越し、大豆10,000コントラクトの売り越しと見られている。 

 

未確認の遺伝子がラウンドアップレディ大豆から発見!? 

今朝NYタイムズに未確認の遺伝子がラウンドアプレディ大豆から発見されたというニュースが記載された。これはベルギーの科学者が発見し、ヨーロッパでアナウンスされたものをNYタイムズが取り上げたもの。この未確認遺伝子は、本来大豆自体に存在するものでもなく、またラウンドアプレディーとして組み込まれたものでもないという。このニュースをグリーンピースが更に大きく取り上げ、遺伝子組替え大豆の使用禁止を訴えた事から、本日の暴落につながったもの。ただ発見者である科学者自身は、恐らく何の問題もないのではとコメントしている。 

 

プロファーマーツアー 

昨日のサーベイ報告では、アイオワでのコーンのイールドは128.5(昨年142.2、USDA8月141.0)、大豆鞘数1,024.98(昨年1,304.10)、イリノイでのコーンイールドは142.2(昨年147.0、USDA8月146.0)、大豆鞘数1,303.48(昨年1,429.50)といずれをとっても悪い数字がレポートされた。 

本日はアイオワ東部とミネソタ中部南部をサーベイしている。どちらからの途中報告も良くない。アイオワのコーン畑ではコーンイヤーも小さく、しかも受粉をミスしているイヤーが目立つというコメントがあった。大豆畑は背丈が低く、28インチを超えるものがなかったという。この地域の大豆であれば例年36インチにはなるという。またミネソタではドライのためストレスを受けている畑が目立ったという。背丈も小さくまだ成熟までに5-6週間かかるという。この地域の平均的早霜は9月25日辺り、今後早霜までが懸念される。 

 

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部

今週の雨は65%の大豆には恵みだが、15%のドライ地域には届かない。 

昨日の降雨はアイオワ、北部イリノイを中心に50%の範囲に0.25-1.25インチであった。この雨はこのまま北東部に移動するが明日には消える。明日の降雨は10%の範囲に0.25-0.75インチ程度。週末にはベルト北東部を中心に次のシステムか来る。降雨範囲は30%にて0.10-0.50インチの降雨量が見込まれる。気温は平年よりやや高めを予想。 

今週の降雨にて大豆地域の65%は恵みの雨となった。しかしドライが懸念される、ミネソタ南部、イリノイ中部では雨がなく、ストレスが更にたまっている。 

 

土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ) 

 

NWS 6-10日間予報(8/22-26) 

 

  気温(平年)  降水量(平年) 
ベルト西部  A (68)  A (0.54/1) 
ベルト東部  A (71)  A (0.50/1) 
デルタ地域  N (78)  A (0.54/1) 

もう雨の必要な時期ではなくなっているが、心理的に弱い材料となる。 

また本日、30日間予報と90日間予報も発表されたが、すべて’判断できず’の判定であり、相場には影響なし。 

 

本日の発表等
1) 週間輸出成約高報告(8/9の週) (単位:千トン)

 

  週間成約高  成約量累計  成約残 
  今年度  来年度  今年度  昨年度  今年度  来年度 
コーン  662.2  789.7  49,454.8  50,336.7  5,807.3  3,223.3 
大豆  -20.4  563.3  28,106.3  27,350.8  1,520.8  3,037.4 
小麦  764.1  0.0  8,043.8  9,199.7  4,235.0  0.0 
大豆粕  119.3  76.1  6,581.0  6,017.7  826.9  302.2 
大豆油  0.0  0.0  319.6  347.8  8.0  1.0 

大豆油はニュートラル、他は全て予想以上にて強い材料。 

 

2) 週間輸出高 (単位:千トン) 

 

  輸出量  輸出量累計  USDA予想 
  今週  先週  今年度  昨年度   
コーン  1,320.6  1,259.6  43,647  44,948.8  47,630 
大豆  248.8  270.1  26,585.5  25,990.8  27,080 
小麦  313.5  630.3  3,808.8  4,951.7  28,580 
大豆粕  36.5  97.9  5,754.1  5,262.9  7,030 
大豆油  3.6  1.0  311.6  319.6  680 

 

3) NOPA月間搾油高 

 

  7月  6月  前年同月 
搾油量(千ブッシェル)  132,490  124,234  128,337 
大豆粕生産量(トン)  3,181,042  2,998,033  3,063,782 
大豆粕イールド(ポンド/ブッシェル)  48.02  48.26  47.75 
大豆粕輸出量(トン)  520,499  470,971  422,079 
大豆油生産量(千ポンド)  1,506,194  1,422,203  1,470,296 
大豆油イールド(ポンド/ブッシェル)  11.37  11.45  11.46 
大豆油在庫量(千ポンド)  2,324,547  2,036,755  1,625,883 

搾油量が多く、強気にとられた。 

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

今後の鍵は早霜??? 

毎年のことであるが作柄判断は難しい。今年はUSDAの作柄報告と自身の判断に差異があるという点で特に悩ましい。 

今週日曜日から水曜日まで、イリノイ州北部・中西部・中南部、ミズーリ州北西部、アイオワ州中南部・中北部・東部の作柄視察を試みた。昨日(水曜日)こそ、車のワイパー無しで運転できるくらいの量の小雨がこれらの地域を覆ったが、それ以前は周知の日照り続き。3週間一滴の雨も無かった地域もザラ。この天のイタズラに喘ぎ苦しめられた結果であろう、今週月曜日のUSDAの作柄報告では、その日照りを受けてイリノイ州で7ポイント下落したのを始め、ミズーリ州( ポイント)、アイオワ州( ポイント)も軒並み(良好以上の)値を落とした。 

で、今週実際に目で見たその地域の作柄はどうだったのか。「勿論完璧ではない。まあ、すごく良いとも言えない。感覚的には75点から80点か。」何が減点対象だったのか。「イヤーの先2インチくらいが受粉失敗している畑が散見されたこと。受粉期後半のドライが影響したと思える。イヤーの数ほど単収は高くならないはず。」昨年は受粉失敗の地域は限定的で、悪いところても1インチ程度の受粉失敗であったことを考えると、なるほど悪い。で、その他は?「水分不足によるストレスはほとんど見られなかった。茎・葉のいわゆる「早期乾燥・早期黄色化」は見られず、デント期を迎えたもののみが下部から次第に黄色くなっていた。」 

ポイントはなにか?「昨年に比べて、受粉は悪いがその後は意外にも順調」ということである。 

世間の耳目を一身に集めた受粉後の日照量・降水量から判断されるほど、作物は悪影響を受けていない。茎はストレスを感じておらず、青々と健康を保っている。昨年のこの時期はやはり雨量に不足し、本来ならドウ段階にあるべき地域で茎・葉の黄色化が相次いぎ、一時ぶっちぎりの史上最高が見込まれた単収期待は終盤急速に低下した。この違いはなぜか?考えられるのは、土中水分量の差である。00/01年の冬は中西部で50年来のドカ雪、ミシシッピ川・イリノイ川の早期凍結にも一役かった。加えて、今年の春は作付け後の雨が多く、日照量不足の懸念もあったほどだ。それに対し、99/00の冬はほとんど降雪が無く、根雪が形成されない地域も多かった。そして春は5月以降の気温上昇・豊富な日照量が特徴で、土壌水分不足から作付け後の発芽率低下が一時まことしやかに喧伝されたことを覚えている方も少なくなかろう。昨年と比べ、今年の夏の土中水分保有量は大量であり、且つ春先の土中水分のおかげでより深く根を張った作物は、より深い場所から水分を吸収できていると考えることができる。 

作柄報告は農家の主観による部分が大きい。今現在畑にある作物の作柄がそれほど悪くなくても、連日祈るように待っている雨が降らないと、それだけで不安から作柄悪化と判断してしまう。昨年を覚えていればなおさらだ。作柄報告は、その意味では「不安指数」、「今後の作柄悪化の可能性指数」と言うのが適当かも知れない。今回の場合は、連日の晴天が農家の不安を掻き立て、作柄”報告”を悪化させた訳である。つまり、ここ2週間の作柄悪化報告は現実よりも不安先行の産物であり、行き過ぎの感が強い。受粉は昨年よりは悪い。しかし、それは、受粉後の作柄報告(64ポイント)に織り込まれている。その後、先週段階で57にまで低下した、これを換言すれば「8月の少雨により受粉後の生育・成熟過程で7ポイントも作柄が悪化した。」というUSDAの判断内容となるのであるが、これは現実的ではない。雨は降らなかった。しかし、7ポイントの作柄悪化にはとうてい値しない。 

作柄視察は難しい。点では見ることができても、面では不可能。したがって、この程度の視察で「日照りの影響は少ない。」と断言してしまうのは危険だ。また、ネブラスカやミネソタなど、問題がより大きいと言われる州の作柄悪化も考慮せねばならず、現在プロファーマーツアーに参加している森シカゴ研修員の報告を興味深く待っているところである。しかし、イリノイの7ポイント下落はとうてい納得しがたく、他2州も同様だ。全体の作柄報告は今後改善方向と見る。土中水分の豊富さを考慮すれば、成熟期までに今後大問題が発生するとは思えない。供給面からの不安があるとすれば、早霜くらいか。それで冒頭の季節はずれの一言となった。 

8月の水分不足懸念のため、相場は今月上旬の安値から一時17セント以上も上昇した。今でも15セント高前後を上下している。今後の作柄良化方向を前提とすれば、相場は供給面からプレッシャーを受ける。需要は好調だ。しかし、今の時期、供給不安無ければ相場大幅上昇も無い。 ( F ) 

 

(大豆) 

様子見。 

未確認遺伝子が何者で、どのような影響があるのか?ないのか?それをもう少し見極めるまで手が出せない。個人的にはたいした問題にはならないであろうとは思うが、根拠はない。製造元のモンサントからは問題はないとのコメントが出されてはいるが、第3機関のサポート意見が必要。本日の輸出成約やNOPAの月間搾油レポートからもわかるように需要は変わらずに大きい。一方プロファーマーからの報告にもあるように生産量の減少傾向は続いている。この事件さえなければ間違いなく買いであるが、ここは様子見としたい。(N) 

 

 

(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)