(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2002年1月11日

 

本日の相場

とうもろこし  -- 高値寄付き、高値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
02 JAN 213 - 13 1/4 205 1/2 205 1/2 205 1/2 +4 1 -3560
02 MAR 219 1/2 - 20 214 211 1/2 212 3/4 +4 254805 +1059
02 MAY 226 1/2 - 27 220 3/4 218 1/2 219 1/2 +3 3/4 75606 +1172
02 JUL 231 - 31 3/4 227 1/2 225 226 +3 3/4 56668 +305
02 SEP 240 - 40 1/2 232 230 1/4 231 1/4 +3 17143 +151
02 DEC 248 240 1/2 238 1/4 239 1/4 +2 1/4 42666 +26
            453279 -772

 

大豆     --- 大幅高値付き、大幅高値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
02 JAN 442 - 42 1/2 445 1/2 439 1/2 445 +11 3/4 802 -782
02 MAR 441 - 42 444 1/2 438 443 +10 1/2 71676 -1916
02 MAY 444 - 46 448 1/4 442 446 3/4 +10 1/4 40612 +535
01 JUL 450 - 51 452 1/2 446 451 +10 27953 -309
02 AUG 450 452 446 450 1/4 +9 1/2 2226 +87
02 SEP 448 451 444 1/2 451 +10 608 +145
          153829 -2139
  MEAL CHG   OIL CHG   WHEAT CHG NY-YEN
JAN 16170 +860 JAN 158 -3 MAR 308 1/4 +4 3/4 131.65 - 132.19
MAR 15440 +710 MAR 1598 +0 MAY 304 3/4 +5  
MAY 14990 +600 MAY 1618 -1 JUL 301 1/4 +5 3/4  
JUL 14940 +510 JUL 1640 -1 SEP 304

+6

 

 

本日の相場の動き

 

強い需給報告を受けてコーン・大豆ともにファンド買い。上げる。

コーンは予想外の強い需給報告に終日高値での取引となった。誰もが生産量の増加予想をしていたのに対し、減少予想となったことがファンドの買いを呼んだ。本日はコーンだけでなく、大豆、小麦と3品ともに強い需給報告であり、相乗効果もあり久しぶりの活況ある強い相場となった。南米の定期予報は変わらず。週末の降雨からドライ懸念が薄らぐがすでに相場に織り込み済みとしてたいした下げにはつながらなかった。また先週からの異常な気温の上昇パターンが、来週以降は平年並みに戻ると予報された事もサポート要因とされた。メキシコのコーンシロップ買い付けキャンセルの噂が、USサイドでも公式に確認された事、また本日の高値ではさすがに農家売りが多く見られ、ヘッジの売りから一旦値を戻す場面も見られたが、引け間際に再度大量のファンド買いが大豆3品に入り、つられる形でほぼ高値での終了となった。

大豆も需給報告を受け、大幅高値にて寄り付いた。その他にもヨーロッパ向け大豆3品の輸出商談が活発であったこと、中国向けUS産大豆112,000トンと仕向地不明US産大豆112,000トンの成約がなされたこと、大豆粕に大豆以上のファンド買いが入り大幅に上げていた事などがサポート要因として上げられる。大豆粕が上げたのは、はアルゼンチンからの商売を避け、US産に相当数の輸出商談がまわってきている事が理由とされていた。弱い材料としては、農家売りが多く見られたこと、アルゼンチンの銀行が本日オープンしたことが挙げられる。アルゼンチンでは本日の為替は対米ドルで1.6-1.8ペソで落ちついた取引であったと言われている。しかしながら公式レート1.40よりはペソが安く、やや弱い材料とされた。弱い材料がしれていたこともあり、ファンドの買いは終日続き、ほぼ本日の高値圏での終了となった。

本日のファンドは、コーンは6,000コントラクトの買い越し、大豆は5,500コントラクトの買い越し、大豆粕は9,500コントラクトの買い越しであったと考えられている。

 

本日の需給報告サマリー

 

大豆の作付面積が110万エーカー、コーンの作付面積が20万エーカーそれぞれ下方修正され話題となった。最近は1月の最終レポートにて作付面積が大きく修正されることはなかったが、過去には何度かある。USDAは3月、6月以外にも毎年12月に作付面積のサーベイを実施しており、今回久しぶりに6月から大きな誤差が出たもの。

(コーン) - 四半期在庫予想、最終生産量予想とも予想レンジ以下であった。生産量では反収をアップさせているが、作付面積を下方修正したため予想以下となった。国内飼料用需要も5,000万ブッシェル増加予想。最近の畜産製品の不振の声を聞いていると疑問も残るが、実際USDAは畜産製品の生産量予想も牛肉も含め増加させている。あとエタノールの生産が好調な事から、工業用需要も1,500万ブッシェル増加予想。輸出は最近の停滞を背景に7,500万ブッシェルの下方修正とした。世界コーンはUS産コーンの輸出減少200万トン、アルゼンチンの輸出減少50万トンをブラジルが埋める形で、100万トンの減少にとどまっている。ブラジルからの輸出は昨年ほどとはいかないまでも、またUS産コーンの頭を悩ませる事になりそう。中国は変わらず。またメキシコのコーン生産量が100万トン減少して1,800万トンとなった。USDAは輸入数量は600万トンと変えていないが、アナリストはコーン、マイロともに輸入数量が増加すると見ている。US産マイロは生産量、期末在庫ともに若干ながら下方修正されており、今後マイロ価格が高騰する下地ができつつある。尚、US産コーンの在庫率は15.6%、世界コーンの在庫率は18.2%となっている。

(大豆) - 110万エーカーと大きな作付面積減少となったが、詳細は - デルタ(30万減)、東部(80万減)、南西部(30万減)、西部(30万増)となっている。大豆の四半期期末在庫と最終生産量予想もコーン同様予想レンジ以下。反収を増加させているものの、作付面積の減少が大きく、生産量予想は大幅減少となった。一方、搾油数量、輸出数量の増加は予想の範囲。ブラジル大豆の生産量予想もマーケットの予想よりは少ないものの、保守的なUSDAにしてはよく出した数字との評価であった。本日の期末在庫の下方修正にもかかわらず、USDAは農家平均所得を10セント下方修正しているが、これは今までの相場低迷によりすでに実際、農家所得に影響を及ぼしていた分を織り込んだ為と考えられている。尚、US産大豆の在庫率は10.0%、世界大豆の在庫率は11.9%となっている。

 

 

各生産地の天気予報および状況

 

ブラジル

週末南部産地の降雨は来週の材料

昨日は産地のほぼ50%、リオグランデドスルでもその産地の35%の範囲で1.25インチまでの降雨を見た。来週火曜にかけてベルトの70%の範囲をカバーし、多いところでは2.5インチまでの降雨を見るといわれている、中央部と北部中心になるが、リオグランデドスルにおいては月曜にも降雨が期待されており45%はカバーするという予報となっている。 ここにきて南部のドライ地域にも降雨が何とか見られているが、同時にそれまでのドライの蓄積から現場よりのストレスの報告なども上がってくるようになっている。特にリオグランデドスル中央部〜北西部においてはストレスの度合いが大きいようなので、今後も継続的に降雨が必要となる。

 

アルゼンチン

今週末の雨は欲しい

昨日は南部地域中心10%の範囲で1.0インチまでの降雨となった。今週末にも降雨の見込み。予想の範囲は50%で1.0インチまで。受粉前のコーン産地にとっては欲しいあめとなる。特にドライの程の激しいと言われるブエノスアイレス南部など。作物にとって、今週末の雨はかなり重要な位置付けとなる。最低でも予想通りの結果を残さないと、今後10日ほどは雨が期待できないと言われているからである。 これは来週頭の材料となる。

 

NWS 6−10日間予報 (1月17−21日)

(米国各地域)

  気温 降水量
ベルト西部 B/N N/A
ベルト東部 B N/A
北部冬小麦地域 B N/A
南部冬小麦地域 B N
デルタ地域 B N

気温が低下傾向にある。ややサポーティブな内容となっている。

 

米国土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ)

 

 

本日の発表等
1)USDA SUPPLY/DEMAND REPORT

 

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル)

  2000-2001 2001-2002
   DEC11     JAN11  DEC11 JAN11
作付面積(百万エーカー)  74.3 74.3 75.2 74.1
収穫面積(百万エーカー) 72.4 72.4 74.1 73.0
単収(ブッシェル/エーカー) 38.1 38.1 39.4 39.6
         
初期在庫 290 290 248 248
生産量 2,758 2,758 2,923 2,891
輸入 4 4 4 4
・供給合計 3,052 3,052 3,175 3,143
搾油用 1,641 1,641 1,670 1,675
輸出用 998 998 1,000 1,010
種子・飼料用 91 91 91 91
その他 73 74 84 82
・需要合計 2,804 2,804 2,845 2,858
期末在庫 248 248 330 285
農家平均価格($/ブッシェル) 4.54 4.54 4.00-4.80 3.90-4.70

 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル)

  2000−2001 2001-2002
  DEC11    JAN11     DEC11    JAN11
作付面積(百万エーカー) 79.5 79.6 76.0 75.8
収穫面積(百万エーカー) 72.7 72.4 69.2 68.8
単収(ブッシェル/エーカー) 137.1 136.9 138.0 138.2
         
初期在庫 1,718 1,718 1,899 1,899
生産量 9,968 9,915 9,546 9,507
輸入 7 7 10 10
・供給合計 11,693 11,639 11,454 11,416
飼料用その他 5,890 5,836 5,800 5,850
食用・種子用・工業用 1,967 1,967 2,030 2,045
輸出用 1,937 1,937 2,050 1,975
・需要合計 9,794 9,741 9,880 9,870
期末在庫 1,899 1,899 1,574 1,546
農家平均価格($/ブッシェル) 1.85 1.85 1.80-2.20 1.85-2.15

 

B 01/02クロップ世界のコーン/大豆生産量予想 (単位:百万トン)

【 カッコ内は前月発表 】

○コーン

  生産量 輸出量
中国 108.00 (108.00) 3.00   (3.00)
アルゼンチン 11.50   (12.50) 7.00   (7.50)
南アフリカ 9.00     (9.00) 1.50   (1.50)

○大豆

  生産量 輸出量
ブラジル 42.50  (41.50) 18.00 (17.50)
アルゼンチン 28.75  (28.75) 8.75  (9.00)

コーンアルゼンチンの生産量を百万トン、輸出量を50万トン下方修正。
大豆はブラジルの生産量を百万トン、輸出量を50万トン上方修正している。

 

C USDA 全米12月1日時点在庫報告 (単位 : 10億ブッシェル)

  本日発表数字 事前予想平均 事前予想レンジ 2001年9月 2000年12月
大豆 2.276 2.333 2.310-2.411 0.248 2.239
コーン 8.264 8.326 8.268-8.400 1.899 8.518
小麦 1.623 1.623 1.598-1.660 2.155 1.802

小麦は中立。しかし大豆・コーン共に事前予想レンジの下限以下の数字となり、本日の支援材料となった。

 

2)コミットメントオブトレーダーズ

 

  本日の発表 事前予想
大豆 16,657 SHORT 14,000 SHORT
大豆粕 7,100  SHORT 4,100 SHORT
大豆油 11,008 SHORT 5,400 SHORT
コーン 6,881 SHORT 2,200 SHORT
小麦 13,719 LONG 18,900 LONG

ほぼ予想の範囲内ということで、捉えられ方としてはほぼ中立。

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

本日の上げにもかかわらず、コーンはまだ最近の値動きレンジ5セントの粋を出ていない。今後はまだ多くの農家売りを残している事から、すぐに強い相場に変わるとは思っていない。今日の需給報告は確かに強い数字ではあるが、在庫率はほんの0.3%下がっただけ。しかも当然ではあるが、輸出需要の停滞を認めてきている。個人的にはUS国内の強い需要予想にも不信感を持っており、大きく上げる相場を思い描きずらい。

コーン自体にはしばらく方向性を持ちづらいことから、大豆につられる展開がしばらく見られそうだ。大豆に関しては、1月初っ端の安値で底を打った感がする。在庫率も10%と今の価格に割安感がある。大豆にはコーンと違い、搾油数量、輸出数量と目に見える需要がついている。南米の天候も今までパーフェクトな状況を織り込みすぎており、今後はドライなど強い材料に反応し易くなる。ファンドのポジションもまだ若干4,000コントラクトながらショートになっており、安値トライは難しいのではないか。

そう考えるとコーンも契約新安値を再びトライすることは難しくなったと感じる。しばらくは揉み合い相場。大豆につれて高くなる場面を想定して、3月限208-220のレンジを予想。大豆粕が買われ過ぎており、来週セットバックがある可能性があり。そうすれば大豆、コーンもつられる。来週のセットバック場面はヘッジの意味から少しは拾っておきたい。(N)

 

(大豆)

今後の展開を考える。


昨年末までの展開と違いファンドの出動が目立つようになった。この動きは目先南米の天候推移により敏感に反応することになる。特に懸念材料らしき現地の実態もぼちぼち上がってきていることもあり、今後所謂「天候プレミアム」として短期的には上値に対する準備も必要になる。その後は無論天候のみが知ることとなるが、大きな問題に発展することがない場合には、基本的には比較的狭いレンジ内での動きに限られるとみる(5ドル相場は現状継続下ではない) 理由としてはいくつか挙げられるが、特に感じていることは、これまで毎年凄まじい勢いで増産を続ける南米の影響である。やはりこれまでの感覚からすれば在庫率が10%前後で4ドル前半の相場はなかった。勿論今回に至るまでは昨年の特殊な要因も含まれているのだが、一番大きくかぶさるものは南米である。これが今後普通に進展を見るとすれば(そのまま毎年増産を続けていくわけで)シカゴ大豆相場に与える影響は益々大きなものになることになる。即ち上値に反応しにくくなるということ。これまでの感覚で5ドル相場を想定できなくなるということである。唯一例外は南米そして米国の「天候」となろう。それが相場に作用しない限りは今年は3ドル相場をかなりの確率で実現する可能性が高いと見ている。

勿論米国に目を向ければ総供給量の拡大と共に輸出を筆頭にした需要面での頑張りも見逃せない。現に今回でも総供給量は2000/2001年度のそれと比較して約9000万ブッシェル増加しているが、今回の期末在庫は2.85億にとどまり、昨年比3700万ブッシェルのみの増加にとどまっている。それで4ドル半ばの相場である。現在確かに輸出は頑張っている。しかし、南米の春先以降のパフォーマンスなどを考えた場合、このままのペースがシーズン通して可能かというと先ず難しいと思われる。南米はこのまま行けば昨年比5百万から7百万トンの増産である。ブッシェル換算で2億ブッシェル以上の大豆が余分に供給される訳で、農務省の需給報告で毎月上下する小動きな数字とは桁が違う。 そういう意味では今まで以上に南米の天候はシカゴ相場へも作用しやすくなるであろう。

今後の動向が注目される中国。同国も需要サイドの筆頭にくる大きな潜在的材料となるが、WTO加盟が製品輸入に傾くという憶測と、又大きな選択肢として米国の前に立ちはだかるものも、やはり南米大豆となる。加えてGMO問題。3月20日の期限を前に目先支援材料として本日も市場にニューズが入ってきていたが、では春先以降は?逆にネガティブな材料に変わってしまうこととなるであろう。同国の動きについては国内インフラ事情・契約概念的な部分(キャンセルなど)も含め不透明な部分も多い。従い、これらの事象を見るに付け、市場にひとたびインパクトを与えてもその後が続かない、というケースも多々ある。結論として現時点においてはネガティブに映ってしまう。同国の毎年続く経済成長に伴い、毎年確実に増加しつづける植物油需要については疑う余地もないが、やはり増産傾向にあるパーム油、大豆油を始めとしたその他の植物油脂がある。大豆油についてはシカゴ相場にとっては支援材料になりうる。特に今年は菜種・ヒマワリの減産もありその傾向が強い。しかし南米大豆の増産が引いてはそれらマーケットの頭を抑えてしまう可能性の方が強いようにも感じる。 ま、とにかく良くも悪くも今後南米が市場全体に与える影響は日に日に増していくことは間違いなさそうだ。

今後短期的にはファンドの動きを期待し、南米天候プレミアムを主材料として上値余地高い。しかしその後は(天候次第ではあるが)4ドル半ばを中心相場としての展開を予想。レンジは比較的限られる。(A)

 

 

(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)