(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2002年3月28日

 

本日の相場

とうもろこし  -- ほぼ変わらず寄付き、安値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
02 MAY 206 1/2 - 07 207 201 3/4 202 1/2 -3 3/4 181673 -3656
02 JUL 212 - 212 3/4 212 3/4 208 1/2 209 -3 3/4 118632 +425
02 SEP 219 1/4 - 19 1/2 219 1/2 215 215 1/4 -3 1/2 37555 -693
02 DEC 227 - 27 1/4 227 1/4  222 3/4 224 -2 3/4 73085 +301
03 MAR 235  - 35 1/4 235 1/4 231 1/2 232 -2 3/4 12215 +251
03 MAY 239 1/2 239 1/2 237 237 1/2 -2 3/4 1321 +26
            433646 -4130

 

大豆     --- ギャップをつけて高値寄付き、高値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
02 MAY 478 - 78 1/2 480 1/2 470 1/2 476 1/4 +3 1/2 73043 +371
02 JUL 481 483 1/2 474 1/2 480 1/2 +5 1/4 57526 +213
02 AUG 480 - 81 482 474 480 1/2 +6 6344 +2
02 SEP 478 - 79 481 1/2 474 477 1/4 +5 1/4 2727 +62
02 NOV 481 - 81 1/2 485 475 3/4 480 1/2 +6 1/4 29025 +158
03 JAN 485 - 86 1/2 488 480 1/2 485 +8 2317 +175
          173558 +1191
  MEAL CHG   OIL CHG   WHEAT CHG NY-YEN
MAY 16030 -220 MAY 1646 +37 MAY 285 -9 1/4  
JUL 16030 -110 JUL 1668 +34 JUL 289 -7 1/4  
AUG 15860 -170 AUG 1679 +32 SEP 294 1/4 -5 3/4  
SEP 15700 -180 SEP 1690 +32 DEC 304 1/2

-5 3/4

 

 

本日の相場の動き

 

 

【コーン】 作付け意向・在庫報告ともに予想レンジ上限 ⇒ 弱材料 ⇒ 約定安値更新

発表数字は共に弱材料となったが、市場へは折込済みで既に約定安値をトライする動きをしていたことが寄り付きの動きを限られたものとし、ほぼ変わらずのレベルで寄り付いた。しかしレベルを維持できたのは10時ごろまで。その後は特に小麦市場の大きな値崩れに影響を受けコーンもダラダラと値を削ることとなる。アルゼンチンの輸出税増税見通し等のニュースもあったが、成約ペースは改善してきているものの先行きについては不透明な部分が依然として多い輸出見通しがネガティブに捉えられたこともあり値が回復する場面はなかった。正午頃に約定安値を再度トライ、そして更新すると、ほぼ本日の安値圏での引けとなった。コーン市場については、『荒れた相場』という印象はなかった。

【大豆】 作付け意向は予想レンジ下限以下・在庫は予想レンジ内 ⇒ 強材料

四半期在庫は範囲内、しかし大きく予想を下回った作付け数字(7296.6万エーカー)には市場も驚いた。それを映し寄付き前は5−7セント高値のコール。予想通り昨日の高値引けからギャップをつけての高寄付きとなった。そのまま10時過ぎには5月限で大きな節目である480割れを埋めることとなった。しかしその後の買いが続かなかった。一旦買いが途切れるとそのままづるづると値を削り、12時半頃には午前中の高値から10セント近く下げる。しかし本日の数字を確認した後一往復した相場は引け際に再度買い上げられ、安値から5セント程値を戻しての引けとなった。アルゼンチンにおける輸出税倍増に関するニュースもフレンドリーに捉えれられた。
       

本日のファンドの動き、大豆は2000枚の買い越し、しかしコーン・大豆粕は3000枚、小麦は7000枚の売り越しと見られている。

 

USDA小麦作付け意向サマリー

(低かった)昨年の作付け数字を今年は更に更新。59.004(百万エーカー)は昨年比613,000エーカーの減少。1972年以来30年振りの少ない数字となった。春小麦の作付け減少は特に各種雑豆、カノーラ、大麦、テンサイなどにシフトされている。 特に、小麦の最大生産州ノースダコタにおいてはこの3年数字が減りつづけている。      2000年 10,170 → 2001年 9,450 → 2002年 8,580(千)エーカー。 昨年比91%への減少。上記内容に加え、同州においては大豆の作付け意向が昨年比21%の上昇となっていることも見逃せない。

ただ、今回の四半期在庫においてレンジ上限の数字が確認されたこと、欧州などの増産による国際競争力低迷の中に米国産は喘いでおり、本日の大幅安値は昨日のテクニカルな上げに対する反動とする見方が強い。基本的な米国産小麦のファンダメンタルズは弱い、と捉えるのが無難。

 

 

各生産地の天気予報および状況

 

ブラジル

予報に変化なし。北部産地での降雨は終わり、ドライに変化し今後の収穫進捗に期待。南部産地では週末にかけて次なる前線が通過。再びまとまった降雨を見る。生育最終段階の大豆には有益な雨となる。65%の範囲に0.3-1.5インチの予報となっている。

 

アルゼンチン

予報に変化なし。明日から土曜にかけての前線の通過で75%の範囲に0.4-2.0インチの降雨を見る見込み。来週は再びドライ到来。気温は今後1週間、平年比やや低め。来週月曜あたりが最低気温が40度台に突入する地域も見られる。来週のドライはコーンの収穫を進めることとなる。

 

米国中西部

平年比低めの気温は今週いっぱい続く見込み。作付けを控え気温の上昇と適度な土壌水分が求められる。この冬は『ドライ』『暖冬』でここまできた。特にアイオワ北西部・ミネソタ・ネブラスカ北東部でのドライが懸念されている。一方ここにきての季節はずれの気温の低下と積雪は、作付けのスタートを遅らせる要因ともなっている。一旦気温は平年並みに戻る見込みだが来週再度低下するという予報も出ている。作付けを目の前にした目先の天候、ということで注視。

 

米国土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ)

 

 

本日の発表等

 

1) USDA 四半期在庫報告 (単位:十億ブッシェル)

 

  在庫(3/1時点) 予想平均 予想範囲 12/1/01時点 3/1/01時点
コーン 5.796 5.733 5.806-5.699 8.264 6.043
大豆 1.336 1.344 1.371-1.330 2.276 1.404
小麦 1.211 1.174 1.185-1.155 1.623 1.338

 コーンは予想の上限にて弱材料、大豆は範囲内ながら低めの数字。大豆の12月〜2月の3ヶ月間で940百万ブッシェルという消費量は同期間の記録。範囲内とは言え、やや支援材料となった。

 

2) USDA 02/03年度作付け意向報告 (単位:百万エーカー)

 

  作付意向面積 予想平均 予想範囲 2001年実績USDA
コーン 79.047 78.134 79.30-76.50 75.80
大豆 72.966 74.61 75.98-73.80 74.10
小麦 59.004 59.59 60.02-58.21 59.60

 コーンの数字は予想レンジの上限、大豆は予想レンジの下限以下。従いコーンへは弱材料、大豆へはかなりの強材料とされた。

 

3)USDA遺伝子組み替え作付け予想 (単位 : %)

 

  2002予想 2001 2000 1999 1998 1997
コーン 32 26 25 37 25 N/A
大豆 74 68 54 47 37 13
綿花 71 69 61 48 45 N/A

※ 1997-1999 : バイオ企業よりの提供資料
※ 2000-2002 : USDA発表数字

2002クロップ、大豆の3/4、コーンの1/3は遺伝子組み替え作物に置き換わる。この数字はUSDAが各農家より提出させた資料をもとに作成されたものであり、6月に同省により再度微調整が加えられる予定となっている。

 

4) 週間輸出成約高報告(3月21日の週)  (単位:千トン)

【寄り付き前の発表】

  週間成約高 輸出成約量累計 成約残
  今年度 来年度 今年度 昨年度 今年度 来年度
コーン 787.6 4.4 31,920.3 31,887.0 7,089.8 248.9
大豆

247.2

0.0 25,321.2 24,353.1 2,736.1 420.0
小麦 616.8 10.5 23,089.1 24,744.0 3,450.1 195.4
大豆粕 -63.7 120.0 5,249.1 4,413.1 1,350.2 240.2
大豆油 21.6 0.0 577.3 291.5 119.6 0.9

 

寄り付き前の市場予想では、大豆200-350千トン、コーン850-1050千トン、大豆粕75-125千トン、大豆油5-10千トンとなっていたので、コーンは予想の下限よりやや下、大豆は予想の範囲内となった。

本日の数字で輸出成約進捗率は、コーンは昨年同時期比先週時点の99%から100.1%、大豆は先週の進捗率104%からほぼ変わらず。

※ ついにコーンの成約進捗が昨年のペースに追いついた。今年の1月末時点では昨年比95%の進捗であったが、この2ヶ月確実に数字を維持してきたことが大きい。 

※ 一方大豆については同様に見ると1月末時点では昨年比114%と大きくその進捗は先を行っていたが、この2ヶ月、確実にその数字に陰りが見て取れる。この2ヶ月(8週間)中に、50万トンを超えた週は一度もなく、20万トン台以下の週が5週。従いコーンとは逆に確実にそのペースは落ちてきている。現時点でもまだ昨年比進捗は先をいくものの、このペースダウンの傾向は続いている。

コーン・大豆ともに両極端な現象を確認できるが、両商品共に今後のキーは、『中国』 となるか。
コーンは、同国生産量増加情報とそれに伴う同国の輸出への動き。その他飼料小麦との価格優位など。まだまだ先行きがはっきりと見えないところが、逆に弱材料視されやすい面もあるが。
大豆は、やはりGMO問題解決への道のり。ブラジル産80万トンの契約キャンセルの噂はあるが、これが今後米国産への数字期待として考えれるか。このあたりも今後の焦点となろう。

 

5) 週間輸出高 3月21日の週 (単位:千トン)

 

  輸出量 輸出量累計 USDA通年予想
  今週 先週 今年度 昨年度  
コーン  981.2  1,145.4 24,830.5 25,447.6 48,900
大豆 466.3 874.3 22,585.1 20,900.1 27,760
小麦 549.4 423.3 19,639.0 20,865.8 26,540
大豆粕 135.6 238.0 3,898.9 3,564.3 7,170
大豆油 15.9 12.8 457.7 266.3 1,040

輸出進捗については、コーン : 昨年同期比、先週の98.7%から97.6%、 大豆 : 先週の108.7%から今週は108.1%。コーン・大豆共には進捗率わずかにペースダウンとなっている。

 

6) センサス月間搾油報告

(単位 : ショートトン、 オイル ⇒ 1千ポンド)

  2月 (2002年) 1月 (2002年) 2月 (2001年)
搾油量 4,153,083 4,653,702 3,867,494
工場在庫 3,847,213 3,888,956 3,799,189
粕生産量 3,066,851 3,444,086 2,873,079
粕在庫 228,488 246,328 285,645
皮生産量 232,551 259,061 212,109
皮在庫 42,862 43,331 40,186
粕・皮在庫 271,350 289,659 325,831
油生産量 1,537,228 1,706,654 1,436,032
油工場・倉庫在庫計 2,892,301 3,042,295 2,473,367

※ 2月月間搾油量は、138.43(百万)ブッシェルに相当。事前予想値138.7とほぼ変わらず。1月実績から見れば落ち込んでいるが季節的な減産ということで中立視。
※ 粕・皮在庫。事前予想は280,000ショートトン。数字はやや少なめだったが、範囲内にて中立。
※ 工場在庫。事前予想は28.73億ポンド。28.92億は予想範囲内、中立。

 

7) USDA 四半期 ホッグ & ピッグ 報告

 

  USDA発表数値 事前予想平均 事前予想幅
3月1日時点飼養頭数 102 101.20 100.00-102.00
導入頭数 100 99.80 99.00-101.60
マーケティング頭数 102 101.40 100.00-102.00

飼養頭数はやや高めに発表されたが、内容としてはほぼ予想通りとされている。

 

8) 中国GMO作物承認プロセスについてのアナウンス

待たれていた中国政府からのアナウンスがあった。

遺伝子組み替え作物輸入に際しての申請手続きについて。

※ 同一輸出業者による同一商品取り扱い且つ同一輸入業者向け、に関しては暫定期間内(3月20日〜12月20日)であれば一証明書にて取引可能とする点。
※ 海外輸出業者は申請の際その都度証明書を用意する必要はない。
※ 一旦証明書内容が認められたら当該原料より発生する商品(大豆であれば大豆油・粕)についての申請は不要となる。

これらのニュースを受け、今後より取引が円滑に進むとの期待から大連商品取引所では値段が下がっており、本日シカゴ市場でも支援材料とされた。

 

 

本日のトーメンの意見

 

【ファンダメンタルス】

コーンに弱く、大豆に強い。現在のファンドの対称的なポジションのように本日の内容も両極端に別れた、といっていい。今回の発表数字を以って、どう先を見ていくべきか。

先ず、今回の作付け意向自体 『コーンは最高レベルの数字。大豆は最低レベルの数字』 と理解するのが妥当。本日の市場でも様々なコメントが飛び交っていたが、
 @ 3月頭時点での各農家の評価が本日の数字の基礎となっており、当時時点においてはまだ新穀コーン・大豆   のローンレートは大豆が下へ、コーンが上へ改善される見通しが強いと思われていた点。従い、コーンへの作   付け意欲がより高かったと思われる。
 A 3月頭当時のコーン・大豆の価格レベル。それぞれ、コーンは約8セント高く、大豆は約20セント安かった点。
 B アイオワ・ネブラスカ・ミネソタなどのコーン主産地における今冬のドライの蓄積と、産地ベルト東部・南部にお   けるウェットなどは、現時点でそれらの程度を測るに至らぬものの、今後の潜在的なコーン作付け減少要因と   なりうる点。
 C これら全ては今後コーンの作付け数量の減少と大豆の増加の可能性を示唆するものである点。
以上がその主な理由として挙げられる。

【テクニカル】

コーンの今回の約定安値については、昨日までのものとは違い、大きなファンダメンタルズを確認した上での安値である。この違いは大きい。上記ファンダメンタルズを意識し始めるファンド連中は、その40,000コントラクト以上のショートポジションを徐々に整理し始める時期・タイミングにきている。本日つけたこの5月限201-202という価格は確実に抑えたい。2ドル割れも至近距離ではあるが、これを破る可能性はきわめて低い。現レベルから相場はゆっくりと上昇を始める。

大豆は本日昨年9月末のギャップを埋め、更に半年振りの高値引けとなった。ただ本日序盤の上げで当面の上昇エネルギーは全て使い果たしたのではないかと捉えており、目先相場は修正安の局面へ。コーンと対称的なファンドの大量のロングはこのあたりから整理され始める。(A)

 

 

 

(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)