(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2002年5月10日

 

本日の相場

とうもろこし  -- やや高値寄付き、わずかに高値値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
MAY02 203 - 02 3/4 203 1/4 199 1/2 201 1/4 +1 2926 -841
JUL  02 208 - 07 1/2 208 3/4  204 206 +1/2 212205 -1035
SEP  02 214 3/4 - 15 215 211 1/2 212 1/2 +1/4 47984 -474
DEC 02 223 3/4 - 24 224 3/4 221 222 +1/4 98023 -227
MAR 03 231 3/4 - 32 232 1/4 229 1/4 230 +0 15865 +678
MAY 03 236 - 36 1/2 236 1/2 233 3/4 234 3/4 +0 4726 +199
            399888 -771

 

大豆     --- やや高値寄付き、安値引け ---

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
MAY 02 474 475 1/2 465 468 1/4 -4 3/4 1749 -544
JUL   02 477 1/2 - 76 1/2 479 1/2 467 470 3/4 -5 1/2 82374 -402
AUG 02 475 - 73 1/2 477 1/2 466 468 1/2 -5 1/4 10781 -66
SEP  02 471 1/2 - 71 471 1/2 461 1/2 463 -6 1/4 6826 +200
NOV 02 471 - 72 472 460 1/2 463 1/4 -6 3/4 33985 +701
JAN 03 476 - 75 1/2 476 466 467 3/4 -7 1/4 3515 +226
            144574 +288
  MEAL CHG   OIL CHG   WHEAT CHG NY-YEN
MAY 15840 -390 MAY 1668 -5 MAY 265 -1 3/4 127.58 - 127.93
JUL 15620 -370 JUL 1682 -8 JUL 271 1/2 -1 1/4  
AUG 15470 -330 AUG 1693 -9 SEP 277 1/2 -1  
SEP 15270 -360 SEP 1705 -8 DEC 287 3/4 -1 3/4  
                   

 

 

 

本日の相場の動き

 

発表内容、大豆・コーン共に大きなインパクトなし

大豆  《 今週の行き過ぎ感にまとまったSELL THE FACT 》

@ 発表内容が弱材料でなかったことがやや好感されたこと
A 週末そして来週前半にかけての不安定な天候推移
B 農務省により25000トン大豆油が中国向けに成約されたとアナウンスされたこと
C 昨日よりのフォロースルー

等もあり、寄り付きこそはやや高値圏を維持することとなった。しかし、

D 今週の短期間でここまで上り詰めた激しいラリーに対する行き過ぎ感
E 新穀の第一回発表を含めた大きなファンダメンタルスを確認出来たこと(SELL THE FACT)
F セッション後半にアナウンスされたノースキャロライナ向けブラジル産大豆粕の成約(180,000トン:7-9積)

等の材料は特にテクニカルな売りを呼び相場は一転下降の一途を辿ることとなる。米国のブラジル大豆粕買い付けニュースにて本日の安値圏へともう一段の下げを見た後、相場はやや回復して引けたがそれでも前日比5-7セント値を削っての引けとなった。

コーン 《 ウエット地域に追い討ちをかける週末の雨懸念に市場持ちこたえる 》

@ 発表内容はややサポーティブと取られたこと
A 今朝USDAよりメキシコ向けに130,000トンの成約がアナウンスされたこと
B 週末〜来週前半にかけてのウエットな予報に全く変化がなかったこと
C サフラス紙は、ブラジルのミッドクロップコーン生産了を7.02百万トンと発表。当初予想比18%も低い数値となったこと

本日は上記@ABで寄り付きを形成。ギャップをつけての高値寄りつきとなった。農務省の発表内容も確かにややサポーティブと受け止められたが、一番の材料はやはり天候。既に十分ウエットなベルト中南部・東部に更にまとまった降雨が支持されていることは、この先の更なる作付け不安、且つ単収減への大きな懸念へと繋がってくることはより直接的に市場価格に表れることとなった。 しかし、寄り付き後1時間程経った時点では特に大豆市場へまとまった売りが入りだし値をぐんぐん落とす展開。コーンもこの流れに耐え切れず同様に値を削り出し、そのまま本日の安値をつけることとなる。しかし、一日の値動きは大豆と似たような動きとなったものの、天候問題を今現在より直接的に被っているコーンだけに、大豆のような下げパターンとまでは行かず、何とか前日比わずかに高値を維持した形での引けとなった。

本日のファンドの動きは、コーンが2000枚の買い越し、大豆・大豆粕はそれぞれ3000枚の売り越しであったと見られている。

 

農務省需給報告サマリー

 

☆ 作付面積は3月末の農務省作付け意向面積が適用。
☆ 収穫面積は過去5年間における州ごとの作付け・収穫率を基準に算出。
☆ 単収は今年2月のアウトルックフォーラムで発表された同様の数字となる。1978-2001年までの実績とそのトレンドを分析した上での算出となっている。

【大豆】

― 01/02年度にて搾油を5百万ブッシェル増加。その分期末在庫は減り265→260百万ブッシェルへ。
― 02/03年度。期末在庫は市場の予想を下回り255百万ブッシェル。
― 輸出数量が975百万ブッシェルと今年度の1020百万から45百万の減少となっている。これは毎年増加傾向にある南米産との競合を勘案したものだと見られる。
― ブラジルの生産量(43.5百万トン)が今回据え置かれたことは予想外。誰もがブラジル各情報機関が下方修正している中、誰もが今回の下方修正を期待していた。
― 中国の大豆輸入量は先月の下方修正に引き続き今月も下方へ。12百万から11百万トンとなった。明らかに折からの遺伝子組み換え問題によりその貨物の輸入が滞っている部分が反映された結果となっている。

【コーン】

― 01/02年度クロップには変化なし。
― 02/03年度の期末在庫は1561百万ブッシェル。予想の範囲内とは言え、平均以下。従い支援材料となった。その主因ともなったが、今回一番注目すべきは農務省の(やや楽観的と見られている)輸出数字である。今回の数字は2100百万ブッシェル。これは同年度のアルゼンチンのコーン生産量を2百万トン減らして11百万トンにしていること、そして中国との輸出競合鈍化が理由として言われているが、同時に中国の02/03年度の生産量は今回過去2年続きの天候不良結果を調整する形で今年度比10百万トン上げられており、それをもとに米国の対中国向けの輸出量は4百万トン。今年度分の今回上方修正された数字6百万トンから2百万トン低いものとなっている。これら要因もあり、今回の農務省の02/03年度輸出見込みの現実性については疑問視する声もある。

【小麦】

― 02/03年度の小麦の生産量は1886百万ブッシェル。市場の予想範囲以下。数字自体は1988年来の低い水準にとどまっている。
― 輸出数量。875百万ブッシェルという数字は、30年振りの低水準となる。
― 各国の生産量は軒並み増加。豪州は24.5百万トン(今年24.0)、アルゼンチン16.5(同15.5)、中国96.0(同94.0)、カナダ24.0(同21.3)、そしてEUは107.0(同91.7)となっている。取分けEUが大きい。同地域のみで15百万トンの増産が見込まれており、全体としても世界の小麦の需給バランスを十分なものに保つことが予想される。

そんな中、米国産小麦は完全に国際価格競争に置いていかれている傾向にあり、上記米国の輸出についての悲観的な数字もそこから出てきているもの。特にEUにおいては、政府の手厚い補助金制度のもと、来年度も強い輸出競争力を保つと言われる。エジプトなどの輸入主要国がどのような動きに出るかによって今回の農務省の悲観的数字にも変化が出てくると思われるが、いずれにしても米国産にとっては厳しい環境が続くことが予想される。

 

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部

昨日は軽い雨が東部を中心に見られた。範囲は15%にて降雨量は0.1-0.4インチ。今週末はまた纏まった降雨が見られる。ベルト全体の85%に0.5-2.0インチ、所により4.0インチを予報。コーンの作付はまた遅れる。特に東部と南部ベルトでの遅れが懸念される。

ちなみに5月に入ってからの10日間で一番雨が多かった地域はベルト南部、カンザス東部、イリノイ南部、インディアナ南部、オハイオ南部といった地域。この地域の例年の5月全体の降水量は4インチ程度であるが、すでに4-8インチもの降水量を記録している。場所によっては8-12インチもの降雨量となっており、コーンの作付に著しい遅れが見られる。

 

【NOAA 米国各産地6-10日間予報 (5月16日〜5月20日) 】

  気温 降水量
西部ベルト N A
東部ベルト N A

依然として降水量は平年以上となっており、サポーティブ材料のまま。

 

米国土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ)

 

 

本日の発表等
1) USDA SUPPLY/DEMAND REPORT

 

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル)

2001-2002 02-03
APR10 MAY10 MAY10
作付面積(百万エーカー) 74.1 74.1 73.0
収穫面積(百万エーカー) 73.0 73.0 71.7
単収(ブッシェル/エーカー) 39.6 39.6 39.7
初期在庫 248 248 260
生産量 2,891 2,891 2,850
輸入 3 3 4
(供給合計) 3,141 3,141 3,114
搾油 1,685 1,690 1,710
輸出 1,020 1,020 975
種子 89 89 89
その他 82 82 84
(需要合計) 2,876 2,881 2,859
期末在庫 265 260 255
農家平均価格($/ブッシェル) 410-440 425 400-490

 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル)

  2001-2002 02-03
  APR10

MAY10

MAY10

作付面積(百万エーカー) 75.8 75.8 79.0
収穫面積(百万エーカー) 68.8 68.8 72.0
単収(ブッシェル/エーカー) 138.2 138.2 137.9
       
初期在庫 1,899 1,899 1,621
生産量 9,507 9,507 9,935
輸入 10 10 15
(供給合計) 11,416 11,416 11,571
飼料その他 5,825 5,825 5,750
食用・種子・工業用 2,045 2,045 2,160
輸出 1,925 1,925 2,100
(需要合計) 9,795 9,795 10,010
期末在庫 1,621 1,621 1,561
農家平均価格($/ブッシェル) 185-195 185-195 175-215

 

B 世界のコーン/大豆生産量予想 (単位:百万トン)

○コーン (02/03クロップ)  カッコ内は01/02クロップ

  生産量 輸出量
中国 120.00 (110.00) 4.00    
アルゼンチン 11.00   (12.8) 6.50  
南アフリカ 9.00     (9.00) 1.30    

中国新穀コーンの生産量は過去2年の天候不良を今回の数字には1千万トン加味した形。
アルゼンチンは生産量を今クロップより約2百万トン削っている。

 

○大豆 (01/02クロップ)  カッコ内は先月発表数値

  生産量 輸出量
ブラジル 43.50  (43.50) 17.10 (17.40)
アルゼンチン 29.50  (29.50) 7.70 (8.00)


大豆はブラジル・アルゼンチンともに生産量は据え置きとなった。輸出はブラジル・アルゼンチンそれぞれ若干下方修正している。

 

2)コミットメントオブトレーダーズ

(単位 : コントラクト)

  オプションなし ⇔ 予想レベル オプション込み
大豆 ロング      7,043 ロング      7,200 ロング     7,043
大豆粕 ロング    17,014 ロング    15,900 ロング    17,014
大豆油 ショート   11,623 ショート   11,700 ショート   11,623
コーン ショート   29,965 ショート   31,400 ショート   29,965
小麦 ショート   28,825 ショート   24,100 ショート   28,825

内容はほぼ予想通りにて中立材料となる。

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

今日のやや強気需給報告、週末の纏まった降雨予報にも相場は反応しなかった。需給報告自体は今回も辻褄の合わない所が見られた。中国の輸出数量を200万トン増加させているのに、USの輸出は下方修正していないこと。新穀の輸出を21億ブッシェルと非常に楽観的な数字にしている根拠はアルゼンチンの大幅生産減ではあるが、アルゼンチンの作付開始は半年先であり、今からのこの大幅減の予想は余りにも早すぎる事など。

しかし過去も出てきた数字は結局評価され相場に反映されている。これらサポート要因があるにもかかわらずの今日の動きに、やはりコーン相場は弱いと感じる。恐らく大部分のトレーダーが東部ベルトの作付遅れを強い材料にしようとするのではなく、西部ベルトの早い作付進捗を反収の増加期待からの弱い材料にしようとしているように思える。

コーン作付は5月中旬までに終了している事が望ましいが、5月末まででも何とかなる。多少の反収の低下は見られるであろうが大勢に影響を与えるほどでもない。6月の第1週まで作付けされたケースも珍しくはない。恐らく今月末までの作付終了見込みがあるうちは相場は大きくは上がらない。それまでは当用買いの継続を勧める。(N)

 

(大豆) 

【今週の相場回顧】

大豆7月限チャート  (チャートは左をクリック)

今週は概ね予想通り、展開としては「上げ」の週となった。7月限先週金曜の引け値461.25。今週は月曜から着々と値を上げ木曜までの4日間で15.50セントの上昇(木曜引け:476.75)となった。この上げを作った要因は、

@ 天候問題 : コーンの作付けに直接的に打撃を与えているこの時点でのウエットは大豆への弱材料にはなりきれず、逆にプレミアムとして大豆価格をも作ることとなった。
A 農務省発表を控え : 結果的に本日の高値インパクトは見られなかったものの、特に週半ばよりはこの発表については強気の数字が出ることが意識され始め、それを見越したファンド買いも(上記@とも相俟って)積極的に見られることとなった。

その中で、本日の動きを見るならば、4日間で15セント上げた勢いと、「予想通りの」ややタイトな数字確認、この2点が本日の調整を作ることとなったと言うことが出来る。下げたとはいえ、この1週間で10セント底上げしていることに変わりはない。

【本日の需給報告から】

勿論この先の事は誰にもわからぬが、この第一回目の発表時点において期末在庫255百万ブッシェル(在庫率8.9%)はあまりに心もとない。現時点では、結局搾油・輸出の需要サイドの伸びが大きく影響し期末在庫が260(在庫率9%)にまで引き締まった01/02年度産となっているが、昨年5月の発表時には同年度期末在庫は500、在庫率にして18%の数字でスタートしている。(時に相場は4ドル前半) 3月末の作付け意向の数字が強かっただけに、(これまでの)天候要因を加味しても6月の最終発表時には多少の面積増加はあると考えるが、それにしてもこの数字はタイトな数字だと捉えるべきレベル。短・中期的に影響を与えるものではないが、来シーズンに向けての長期的なトレンドを占う上で、この数字は「十分に潜在的な強材料」であると捉えておきたい。

【来週の展開は?】 来週・・・7月限460前半〜480前後、向こう2週間・・・460割れ〜484まで

今週より(主に天候を映して)より激しい動きになってきていることもあり、来週もそれなりに上下動の見られる展開を予想している。本日のフォロースルーから7月限460台前半までの下げは期待できるものの、その後はやはり「天候プレミアム」を意識したい。高値は480前後まで十分あり得る。しかしまだ484を抜ける段階だとは見ていない。 過去2ヶ月以上続いているこの460割れ〜484を頭にした上下25セント幅のレンジを(上に)抜けるには大豆作付けへのより直接的な材料が必要となる。従い、大豆の例年の作付け進捗が50%を超える5月下旬(あと2週間くらい)はこのレンジ内の取引を予想する。(A)

 

 

 

【ご注意】

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(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)