米国トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2003年3月11日

 

 

本日の相場

とうもろこし  -- やや安値寄り付き、やや安値引け--

  OPEN HIGH LOW SETTLE

CHG

OPEN INT

CHG

MAR 03 236 1/4 - 36 236 1/2 235 1/4 236 - 1 1/4 4285 1588-
MAY 03 235 1/4 - 35 235 3/4 234 1/4 235 - 2 170807 1121+
JUL 03 236 - 35 3/4 237 235 1/2 236 1/2 - 1 3/4 134703 930+
SEP 03 26 3/4 - 36 1/2 237 3/4 236 1/2 236 1/2 - 2 1/4 32573 75+
DEC 03 237 1/2 - 37 238 1/4 237 237 3/4 - 1 3/4 79367 294-
MAR 04 243 - 42 1/4 243 1/2 242 1/2 242 3/4 - 2 5901 28+
            432303 316+

 

 

大 豆     --- やや安値寄りつき、やや高値引け ---

 

   OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
MAR 03 561 1/2 - 61 1/4 573 561 1/4 572 + 5 1/2 3325 495-
MAY 03 561 - 60 572 560 571 1/2 + 5 3/4 110189 3525-
JUL 03 559 1/2 - 59 570 1/2 559 570 1/4 + 6 1/4 46508 1677-
AUG 03 550 1/2 - 50 559 550 559 + 5 1/4 7082 26-
SEP 03 532 539 1/2 531 3/4 538 3/4 + 4 3/4 5559 12-
NOV 03 512 1/2 - 12 520 1/2 512 519 3/4 + 3 1/2 45535 793+
            221178 793+
  MEAL CHG   OIL CHG  

WHEAT

CHG

NY-YEN
MAR 17500 +30 MAR 2080 +56 MAR 310 - 1 3/4 116.67 - 117.16
MAY 17320 +0 MAY 2084 +55 MAY 303 - 2  
JUL 17120 +0 JUL 2096 +51 JULY 301 - 3/4  
AUG 16720 +30 AUG 2085 +47 SEP 305 1/4 - 1 1/4  

 

 

本日の相場の動き

 

農務省需給報告、ほぼ範囲内にて大きなインパクトは無し。

(コーン) 

発表内容はほぼ市場予想範囲内(上限近く)も、期末在庫が10億ブッシェル台に乗せた事が幾分心理的な弱材料となったか、寄り付き前はややネガティブ。或いは、輸出量を下方修正するも、幾分はF/S/Iの増加でオフセットされると一部では考えられていた事もあり、結果的にはこのように弱材料視されることとなった。寄り付きからやや安値でスタートした相場は特に寄り付き直後に安値をトライする展開となった。セッション中の値動きは概ね1セント半と限られたもの、特に方向感もなく終日同様の流れで前日比1-2セント値を下げて取引を終了している。

台湾は56,000トンの米国産コーンをLDCより買付けしている。

(ダイズ) 

需給報告についてはほぼ予想通りとなったが、期末在庫数値が予想の上限に近かった事、アルゼンチンでの増産数量がやや大きかった事などもあり、こちらもやや安値での寄り付きコール。そのまま寄り付くと、SELL THE FACTタイプのファンド売りも重なり序盤は安値への動きとなった。しかし5月限が560という壁に到達したところでサポート。100日間移動平均でもある559.50を前に、ファンド売りの一巡・ローカルよりの買いも見られるようになり今度は一転相場は上昇局面へ。後半は力強く上昇し、本日の安値から10セント前後値を上げての高値引けとなっている。 その他本日は大豆油市場が活況で7000枚のファンド売り越しと見られている。農務省発表在庫数値もややサポーティブとなった事、又大豆粕とのスプレッド取引(油買い・粕売り)も盛んに行なわれて事などが挙げられる。この動きも本日中盤以降の大豆価格へ影響を与える事となった。

本日ファンド筋はコーン市場で3,000枚の売り越し、ダイズ市場は3,000枚の買い越しと見られている。本日時点でのネットポジション、コーンは約35,000枚のネットショート、大豆は約51,900枚のネットロングだと見られている。(推定)

 

農務省需給報告サマリー

【コーン】

輸出量が75百万ブッシェルの下方修正で1,750百万ブッシェルとなった。市場予想が50百万前後の下方修正だったという事もあり、本数字はやや大目の内容とはなったものの、本日の市場へは概ね予想範囲内という形で捉えられた。F/S/Iを含めその他の調整が今回なかった事から、この輸出数量減がそのまま期末在庫見通しへ上乗せされ結果1,004百万ブッシェルという形となった。期末在庫率は先月の9.6%から10.4%へと、0.8%増加した。

その他、中国の生産量は125百万トンと据え置かれたものの、同国の輸出見込みは先月から1百万トン上方修正され12百万トンとなった。ブラジルの生産量は先月から1百万トン増え37百万トン、南アフリカのそれも同様に1百万トン増加し9百万トンへ上方修正されている。中国以外の輸出面では、ブラジルが先月から0.5百万トン増加で2百万トンへ。アルゼンチンでの輸出増(9.6百万トン⇒10.0)、南アフリカでの輸出増(1.0⇒1.2)と、今回の米国の輸出減(1.9百万トン)が、それぞれ他国の輸出増にシフトされていることがわかる。

【ダイズ】

輸出量が前月から20百万ブッシェル増加し960百万ブッシェルへ。これはこれまでの旺盛な中国向け輸出、250百万ブッシェルという数字が加味された結果となる。又国内搾油量も予想通り先月から15百万ブッシェル下方修正され1640百万ブッシェルへ。折からの低搾油マージンによる搾油メーカーの工場閉鎖などの実態が映された格好となった。家畜頭数などの数字も低迷しており今回の大豆粕需要減にも繋がっているが、この事は大豆搾油量低下への動きに密接に繋がっている。 これら輸出と搾油量調整の結果、期末在庫は先月から5百万ブッシェル下方修正され160百万ブッシェルとなった。期末在庫は先月の6%から今回5.8%へと0.2%ダウンする事となった。

その他、アルゼンチンでは生産量が1.5百万トン増やされ35百万トンとなった。これまでの順調な天候推移とクロップの状況が反映された形となったが、市場の予想以上の上方修正だったと言うことが出来る。

中国では、輸入量予想を先月から1百万トン増やし16百万トンとした。同国内搾油量も先月から0.5百万トン増やし23.45百万トンへ。期末在庫は先月の2.37百万トンから今月1.98百万トンへ下方修正されている。

 

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部  

NOAA 米国各産地6-10日間予報 (3月16日〜3月20日)】 

  気温 降水量
西部ベルト MA/A A
東部ベルト MA A

予想は昨日と変化なし。降水量が東部・西部ベルト共に平年を上回る。シカゴ周辺も今週末にかけて段階的に気温は上昇して週末は60度台となり雨模様となる。

ブラジル 

昨日はベルトの35%の地域で0.1〜1.0インチの降雨があり、本日も同程度の降雨が期待されている。降雨の中心はベルト中部から北部となる。土曜日にはベルトの南部で降雨が始まりサンパウロ、ミナス、ゴイアス各州中心に0.25〜1.5インチの降雨がベルトの75%の地域をカバーすることとなりそう。南部での降雨は同地の大豆の作柄には好影響を与え、一方の北部ベルトでは降雨は限られている為収穫の大きな妨げとはならない。ブラジル全体で良好な天候条件が続いている。

アルゼンチン 

昨日は大豆ベルトの30%、コーンベルトの35%の地域で0.25〜0.75インチの降雨があった。今週金曜日から土曜日にかけては降雨は限定的となり、0.1〜0.75インチの降雨がベルトの30%をカバーする程度。水分不足によりストレスがみられる地域はベルト全体の10%に限れている。コーンの収穫時期が近づいており全般に作柄は問題なく進展している。

 

本日の発表等
1) USDA SUPPLY/DEMAND REPORT

 

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル)

  2001-2002 2002-2003
  FEB11     MAR11  FEB11 MAR11
作付面積(百万エーカー)  74.1 74.1 73.8 73.8
収穫面積(百万エーカー) 73.0 73.0 72.2 72.2
単収(ブッシェル/エーカー) 39.6 39.6 37.8 37.8
         
期初在庫 248 248 208 208
生産量 2,891 2,891 2,730 2,730
輸入 2 2 2 2
・供給合計 3,141 3,141 2,940 2,940
搾油用 1,700 1,700 1,655 1,640
輸出用 1,063 1,063 940 960
種子・飼料用 89 89 87 87
その他 82 82 93 93
・需要合計 2,933 2,933 2,775 2,780
期末在庫 208 208 165 160
農家平均価格($/ブッシェル) 4.38 4.38 5.10-5.70 5.20-5.60

 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル)

  2001−2002 2002-2003
 

FEB11

MAR11     FEB11    MAR11
作付面積(百万エーカー) 75.8 75.8 79.1 79.1
収穫面積(百万エーカー) 68.8 68.8 69.3 69.3
単収(ブッシェル/エーカー) 138.2 138.2 130.0 130.0
         
期初在庫 1,899 1,899 1,596 1,596
生産量 9,507 9,507 9,008 9,008
輸入 10 10 15 15
・供給合計 11,416 11,416 10,619 10,619
飼料用その他 5,877 5,877 5,600 5,600
食用・種子用・工業用 2,054 2,054 2,265 2,265
輸出用 1,889 1,889 1,825 1,750
・需要合計 9,820 9,820 9,690 9,615
期末在庫 1,596 1,596 929 1,004
農家平均価格($/ブッシェル) 1.97 1.97 2.20-2.50 2.20-2.50

 

B 02/03クロップ世界のコーン/大豆生産量予想 (単位:百万トン)

【 カッコ内は前月発表 】

○コーン

  生産量 輸出量
中国 125.00 (125.00) 12.0   (11.00)
アルゼンチン 14.50   (14.50) 10.0   (9.60)
南アフリカ 9.00     (8.00) 1.20   (1.00)

○大豆

  生産量 輸出量
ブラジル 51.0  (51.0) 20.80 (21.00)
アルゼンチン 35.0  (33.5) 9.70  (9.30)

コーンは、中国は生産量は据え置くも、輸出を1百万トン上方修正。南アフリカは生産量を1百万トン上方修正。 大豆はアルゼンチンで生産量を1.5百万トン上方修正している点がポイント。

 

2)ブリッシュコンセンサス

 

  3/11/03 3/4/03 2/25/03 2/18/03 2/11/03
大豆 62 62 66 68 68
大豆油 45 44 43 44 41
大豆粕 67 69 71 69 68
コーン 42 69 38 43 45
小麦 26 42 32 37 35

 

 

 

 

 

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

本日の農務省の需給報告での輸出高の下方修正、また期末在庫の上方修正については事前の予想通りというとらえ方をする向きもあり、その意味で本日の下げ幅は限られたと言える。しかし、今後の相場の動向を方向つける注目するべき点が何点かある。アルゼンチンコーン生産については前回数量を据え置き14.5百万トン、またブラジルコーン生産については37百万トンと1百万トンの上方修正となった。しかし、現在のアルゼンチン・ブラジルの順調な天候を考えると両国において更なる生産量の上方修正の可能性がある。特にブラジルコーンに付いては現地からの報告では既に40〜41百万トンと声もあがっており、農務省の発表数字は非常に低いと言わざるを得ない。ブラジルコーン輸出も今回の農務省の発表では1.5百万トンから2百万トンに上方修正はしているものの上記40百万トン台の生産が実現すれば2001年に実現したような6百万トン以上のコーン輸出の可能性がでてくる。ドルに対して現地通貨安となっていることも当時と比較して同地からのコーン輸出にとってはより有利な状況と言える。南米や南アの南半球の輸出圧力を受け、今後も中国だけでなく米国コーンは各国からの輸出競争にさらされることが徐々に明らかになってこよう。2002・03年度の輸出を今回は1750百万ブッシェルと農務省はやっと思い切った下方修正を行い現実的な数字としたが、これではまだおさまらない。今後南半球からの輸出競争から1700百万ブッシェルを割り込み可能性が出ている。

一方の新穀コーンについては、大豆からの転作により1.5〜2.0百万エーカーのコーン作付け面積が増加することが見込まれている。農務省による昨年度の作付け面積が79.1百万ブッシェルであることから低めに見積もっても作付け面積は80.6百万エーカーとなる。収穫面積を91%、収量を141ブッシェル/エーカーとおくと、予想生産高は10,342百万ブッシェルとなる。旧穀の期末在庫1,004百万ブッシェルを加えた総供給量は11,346百万ブッシェルとなる。一方の新穀の総需要を9,800百万ブッシェル(2002・03は9,615百万ブッシェル)とおくと、期末在庫は1,546百万ブッシェルとなり、総需要量に対する在庫率は16%程度となってしまう。上記は勿論のこと今後の天候次第ではあるが、達成されれば2001・02クロップのレベルに逆戻りすることとなる。

上記より今後の米国コーン輸出の不振、更なる下方修正より3月限以降の旧穀限月は現在のレベルより10セント〜15セント程度の下げ場面があるのではないか、また新穀限月に関しては12月限ベースで220セントレベルまでの下げを予想する。ファンド筋は大量のショートを仕込んでいることから、一気には上記レベルまではいかないと考えているが、米国中西部での天候異変による大幅な収量減が”確認”出来るまではじり安傾向をたどると予想している。(H)

 

(ダイズ)

ほぼ予想通りの内容に序盤はSELL THE FACT、ファンド筋の売り圧力に押されやや値を下げる場面もあったが、一段落した後、中盤以降はローカル中心に買いが優勢、引けにかけてそのままの流れを維持し、高値引けという形となった。

本日の安値5月限で560はサポートされ、このレベルに対する市場の意識の強さは改めて認識する事となった。ファンドの買い越しは依然として50,000枚レベル。一気に2月末につけた高値(580台前半)をブレークという展開も現状考えづらいが、当面は本日の安値を下値にレンジ内取引を繰り返しながら、高値へ抜け出るタイミングを窺うといった展開を予想する。

今後の展開を占う上で重要なファンダメンタルズは先ず天候。それを除いていは南米の今後の進捗と中国の輸入動向。ということになろうか。中国の(特に南米産が市場に出回るまでの)動向は気になる。中国は2月下旬までに今シーズン既に7百万トンの米国産大豆を成約しており既にその内6百万トンは船積みを終了している。南米が出てくる前に後どの位の成約・船積みが実現できるかは今後の農務省需給バランスを左右する大きな一材料にもなると思われる。

経験則からすれば、過去5年程、中国の輸入大中の米国産の位置付けは概ね40-45%となっている。今回農務省が上方修正した中国の輸入見込みは16百万トン。南米の増産に重きをおき、単純に40%を乗じれば640万トンとなるが上述の通り、既に2月下旬で(成約ベースでは)7百万を超えている。今年の場合南米の状況もよりこの動きに影響を与える事となると思われる。搾油量もこの2003年度は23.45百万トンと3年前との比較でも25%の伸び。食品用大豆の需要も年間30万〜40万トンづつその需要が伸びている。収穫面積・イールド共に殆ど目立った変化がない中、国内需要は毎年確実に伸びている同国の輸入量はそれに比例して確実に伸びてきており、そのシェアを米国・南米がどう取り合っていくか、南米の市場シェアが伸びているだけに、米国の需給バランスにも益々影響を及ぼしやすい環境となっている。(A)

 

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(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)