米国トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

2004年2月10日

 

 

本日の相場

とうもろこし      --高値寄り付き、安値引け

 

  OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
MAR 04 286 1/4 - 85 286 3/4 279 1/2 280 - 4 1/4 248974 -14351
MAY 04 292 - 91 292 1/4 286 286 3/4 - 3 1/2 168093 11961
JUL 04 294 1/2 - 93 1/2 294 3/4 288 1/4 288 3/4 - 3 3/4 82586 1196
SEP 04 287 1/2 - 86 1/2 288 282 1/2 282 1/2 - 3 15325 316
DEC 04 284 1/2 - 84 286 279 1/2 280 1/4 - 3 1/4 117171 3972
MAR 05 287 - 86 1/2 288 282 283 1/2 - 3 1/4 8425 459
            643875 3737

 

大 豆         --変わらずの寄り付きの後大きく上げるが、安値引け--
          

   OPEN HIGH LOW SETTLE CHG OPEN INT CHG
MAR 04 847 1/2 - 46 1/2 860 1/2 827 834 3/4 - 12 3/4 93282 -8196
MAY 04 848 - 47 862 827 1/2 836 - 12 3/4 94628 4523
JUL 04 830 - 29 1/2 842 812 818 -11 1/4 40366 455
AUG 04 791 - 90 801 778 784 - 8 1/4 9267 15
SEP 04 731 - 30 740 722 726 - 4 5150 324
NOV 04 649 - 48 658 647 650 3/4 + 2 24462 416
          268024 -2450
  MEAL CHG   OIL CHG  

WHEAT

CHG

NY-YEN
MAR 24840 -750 MAR 3170 +24 MAR 384 1/2 + 2 1/4 105.36 - 105.62
MAY 24890 -700 MAY 3166 +20 MAY 392 1/4 + 3  
JUL 24390 -640 JUL 3126 +24 JUL 381 + 1 3/4  
AUG 23370 -560 AUG 3050 +20 SEP 384 + 1 1/2

 

本日の相場の動き

 

 

(コーン)

需給報告において輸出・FSI・餌需要全てが上方修正され、在庫率の減少幅が予想を上回ったことにより、強気ムードにて相場は始まった。寄り付きは前日比約2セントアップにての取引となり、各限月で再び契約高値を更新した。しかしその後は一転、一気に値を崩す展開となった。先週末に引き続き、デラウエア州にて2つ目の鳥インフルエンザの感染報告が発表されたことがその引き金となった。加えて、上値付近では農家売りが積極的に出ていたことも作用した。その後も弱含む相場が続き、結局一日の最安値圏にて引けを迎えることとなった。3月限は4.25セントダウンの280.00として引けている。

 

(大豆)

非常に激しい値動きを伴う一日となった。寄り付きは前日比ほぼ変わらずから、やや高値での取引となったが、その直後に大きく上げることとなった。需給報告については、米国産大豆の需給は前回から据え置きとなったものの、ブラジルの生産量が上方修正されたため、若干弱気な内容と受け取られた。しかし、大豆油相場の勢いが波及し、大豆相場も上げることとなった。新高値を更新したことにより、更なるファンドの買いを煽った。しかし、勢いは続かず、デラウエアでの2件目の鳥インフルエンザの発症例が伝えられると、それをきっかけに急激に値を崩していく展開となった。寄り付き後の上昇に対する行き過ぎ感も手伝い、各限月期近を中心に大きく下げて引けることとなった。3月限は12.75セントダウンの834.75として引けた。

 

本日ファンド筋はコーン市場では3,000枚の買い越し、大豆市場では1,000枚の買い越しであったと見られる。本日時点でのファンドネットポジションは、コーンで 約199,500枚のロング、大豆では71,100枚のロングとなった模様。(推定)

 

【デラウエア州農務局による会見】 2月10日、デラウエア州の農務局は、鳥インフルエンザの2つ目の感染例が確認されたという会見を行った。Sussex Countryの養鶏場で発見された今回のケースも、1つ目の感染報告と同じく、H7型であり、人に感染する可能性は無いとのこと。 上記養鶏場の鶏約72,000羽が処分された模様。

 

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部

昨日はベルトの15%の範囲に小雪がパラつく程度で降雪量にして1インチ以下にとどまった。気温はほぼ平年並みのレベルにまで戻っており最高気温は北部で20度半ば、南部地域で40度台にまで回復している。今週は北東部の一部での気温低下が予想されるもののそれ以外の地域では概ね平年並みからやや高めにまで回復する見込みにて作物の冷害懸念はない。

 

NOAA 米国各産地6-10日間予報 (2月15日〜2月19日)】 

  気温 降水量
西部ベルト A B
東部ベルト A/N B

気温が上昇傾向にある。リバーの動きに何らか改善も期待できる。降水量は少なめを維持。

 

米国土壌水分地図および14日後予測.

 

アルゼンチン  

昨日はコーン産地の10%以下の範囲で0.35インチまでの降雨を見たものの大豆産地においてはドライ。気温はやや高め推移で北部産地の一部では90度台全範囲まで上昇した。今後5日間で全体の40-45%のコーン・大豆産地で1.00インチまでの降雨が見込まれる。中心はコルドバ北部・南西部、ラパンパ、サンタフェ北部、ブエノスアイレス南部・西部など。今後3日で気温は平年以上のレベルで推移。北部産地では90度半ばまで上昇する見込みにある。

大豆産地の15%の範囲で水分不足によるストレスが報告されている。今年以降これら地域では平年の40%の降雨しか受けておらず、サンタフェ中央部、エントレリオス、コルドバ北部、ブエノスアイレス中央部などがそれにあたる。今後も特に北部産地地域では降雨が必要。引き続き限られた降雨システム到来により大豆産地におけるストレスの広がりが懸念されており注意を促したい。

 

ブラジル  中北部主産地における降雨過多傾向には今後益々注視

昨日はベルトの25%の範囲に0.25-1.75インチまでの降雨。中心はベルト北部の半分。バイア中南部・南西部、ミナスジェライス北西部、ゴイアス北部・南部、マトグロッソ中西部など。気温は南部の高いところで90度近くまで上昇したがヒートという状態にまではいっていない。今後も金曜にかけて全体の75%で0.25-1.25インチまで降雨が予想される。中心はミナスジェライス、マトグロッソ、ゴイアスなど。気温はほぼ平年並み推移。

過去1ヶ月でマトグロッソ、ゴイアス、ミナスジェライス北部、バイアなどでは10-18インチまでの降雨を受けており確実にその傾向は”降雨過多”にある。この影響でベルと全体の15-20%の範囲でカビ菌発生を促進するという懸念がもたれている。特に最大の大豆産地であるマトグロッソにおいては今後10日間も雨がちな傾向が続く見込みにてその推移には注意が必要。一方でパラナ南部、リオグランデドスル中西部などにおいては引き続きドライ傾向。こちらでは降雨システムの到来が待たれるところ。

 

南アフリカ

昨日産地では概ねドライ。気温は平年並みからやや低め推移となった。今後5日間ベルトの65%の範囲で0.25-1.25インチまでの降雨。気温は南西部でやや高め推移、その他の地域ではやや低め推移の予想。

最近の降雨でドライ傾向の産地中央部や北西部はやや潤っており今週末にかけての降雨は更に作物にとって有益な雨となりそう。

 

本日の発表等

【寄り付き前の発表】

 

1)  USDA SUPPLY/DEMAND REPORT    

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル)

  2002-2003 2003-2004
  JAN 12 FEB 10 JAN 12 FEB 10
作付面積(百万エーカー) 73.9 73.9 73.4 73.4
収穫面積(百万エーカー) 72.4 72.4 72.3 72.3
単収(ブッシェル/エーカー) 38.0 38.0 33.4 33.4
         
期初在庫 208 208 178 178
生産量 2,749 2,749 2,418 2,418
輸入 5 5 8 8
・供給合計 2,962 2,962 2,604 2,604
搾油用 1,615 1,615 1,455 1,455
輸出用 1,045 1,045 900 900
種子・飼料用 89 89 90 90
その他 34 34 33 33
・需要合計 2,784 2,784 2,479 2,479
期末在庫 178 178 125 125
農家平均価格($/ブッシェル) 5.53 5.53 6.90-7.60 6.95-7.55

米国産大豆需給報告SUMMARY : 旧穀・新穀共に全ての数字は据え置きとされた。

 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル)

  2002-2003 2003-2004
 

JAN 12

FEB 10

JAN 12 FEB 10
作付面積(百万エーカー) 79.1 79.1 78.7 78.7
収穫面積(百万エーカー) 69.3 69.3 71.1 71.1
単収(ブッシェル/エーカー) 130.0 130.0 142.2 142.2
         
期初在庫 1,596 1,596 1,087 1,087
生産量 9,008 9,008 10,114 10,114
輸入 14 14 10 10
・供給合計 10,619 10,619 11,211 11,211
飼料用その他 5,593 5,599 5,775 5,800
食用・種子用・工業用 2,346 2,340 2,480 2,510
輸出用 1,592 1,592 1,975 2,000
・需要合計 9,532 9,532 10,230 10,310
期末在庫 1,087 1,087 981 901
農家平均価格($/ブッシェル) 2.32 2.32 2.15-2.45 2.35-2.55

米国産コーン需給報告SUMMARY : 
旧穀は全ての数字が据え置き。新穀に関しては、飼料用が25(百万BU)の上方修正、FSIが30の上方修正、輸出用が25の上方修正と、需要面において全ての数値が増加したため、期末在庫は80減少して901となった。

 

B 世界のコーン/大豆など生産量予想 (単位:百万トン)

【 カッコ内は前月発表 】

*コーン 03/04クロップ

  生産量 輸出量
中国 114.0(114.0) 8.00 (8.00)
アルゼンチン 12.50(12.50) 8.50(8.50)
南アフリカ 7.50(8.00) 1.00(1.00)
ブラジル 42.00(40.00) 4.50(4.50)


米国産の期末在庫が約200万トン減少したが、一方で2001年度クロップの中国の期首在庫が約150万トン上方修正されたため、世界の期末在庫への影響は最小限に留まった。

*大豆 02/03クロップ

  生産量 輸出量
ブラジル 52.50(52.50) 20.40(21.00)
アルゼンチン 35.50(35.50) 8.71(8.71)

 


*大豆 03/04クロップ

  生産量 輸出量
ブラジル 61.00(60.00) 26.70(26.60)
アルゼンチン 36.50(36.50) 11.20(11.50)

ブラジルの生産量アップが影響し、世界の期末在庫は約130万トン上方修正された。

 

 

【引け後の発表】
 

2) ブリッシュコンセンサス 

 

  2/10/04 2/3/04 1/27/04 1/20/04 1/13/04
大豆  81 76 79 78 80
大豆油  87 82 80 78 84
大豆粕  75 75 81 87 85
コーン  77 72 73 79 73
小麦  63 61 60 67 66

 

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

激しい展開の一日であった。注目の需給報告が強気な内容であったことは間違いない。寄り付き後暫くは発表内容を受けて前日比約2セントアップにて推移した。しかし、デラウエアには2件目の感染例が報告されたことに市場は大きく反応、一転して弱気サイドでの取引となった。

鳥インフルエンザが材料として弱いという事実は否定のしようがない。また、これまでのアジアでの感染報告と違って、米国内での感染拡大が今後も確認され続ければ、米国産鶏肉の輸出・国内消費共に冷え込み、コーンの国内餌需要の減少に直接繋がる。しかし、--- @今のところ報告されているのはH7型のみであること A昨年に同じ型の鳥インフルエンザがコネチカット・ロードアイランド両州で発見された際にも飼料需要への影響は微小に留まったこと B国内鶏肉需要が減少したとしても、その減少の内の一部は、牛・豚に対する需要の増加によりカバーされるであろうこと --- などを考えると、現時点でコーン需要の大幅な減少や、コーン相場の大幅な下げを期待するのは時期尚早と考えた方が良いであろう。それよりも、本日の需給報告により、ベースにあるファンダメンタルズがより強気であることが確認された点に注目したい。また、2004年度の需給が更にタイトな方向に向かう可能性が高いという事実も今のところ変わり無い。長期的な見方は変わらず強気。(K)

 

(大豆)

特に特定材料があった訳ではない。寄り付きは変化のない国内需給報告内容に大きな変化を見せなかったものの、その直後より手前限月が一気に15セント跳ね上がりほぼ2週間振りに約定高値を塗り替え860台をつける。その後は反対に急反落に転じセッション後半には高値から30セント以上下値で本日の安値をつけると、引け際に再び安値から15セント程戻し又下がると言う、非常に大きな変動をみた本日の相場となった。 本日再び確認されたDelawareでの鳥フルーについては相場の動きに弾みをつける牽引役となった事は間違いない。 

@       2度目の鳥フルーの確認。Delaware/Maryland/Virginiaの3州で米国内の10%近いブロイラー生産を賄っており2度目の発表内容に心理的インパクトは余りにも大きく市場へ反映される事となった。各国からの輸入禁止暫定措置、これまでアジア各国から報道され続けている同種の報道、又そのタイミングといい現在の荒れ狂う市場へは格好の材料となっている。

A       農務省発表内容で目を引いたのはブラジルの生産量が1百万トン上方修正された点。南部産地でのストレスは認められているものの全体として昨年比2%近い収量アップが加味されていると言う。しかし、最大産地であるマトグロッソを中心に現在“降雨過多”の状態で今後もこの傾向は続くと見られている。又このtoo wetな状況はカビ菌の発生を助長する事も報告されている。カビ菌の発生状況については昨年比較確実に広がっているが、対抗する農薬の急速な普及によってその程度が抑えられている・・という状況。現在の環境(“降雨過多”+“カビ菌発生”)が今後も続く事で、今回の発表内容が今後の“強材料”となってくる可能性も十分にあり推移には十分注意する必要がある。農務省の今回の数字は楽観視され過ぎではないかと映っている。

B       中国の今年度大豆輸入量が23百万トンに据え置かれた点も議論を呼んでいる。本日中国で最大の搾油業者から発せられたコメントとして「この2004年度大豆輸入は17-18百万トンまで減少可能」・・厳しい搾油マージンは海上運賃高騰・更なるシカゴ高も重なり益々厳しい状況となっている点。加えて鳥フルー発生による大豆粕需要減退懸念などといった背景を指摘している。今後の同国における搾油工場一時閉鎖への動き、既契約分の船積み進捗、南米産大豆への対応など、注目すべき点は多い。 

【今後の値動きについて】

約定高値更新後、キーリバーサルにはなりきれなかった本日の動き、ではあるが取り敢えずの節目として本日の高値を当面の高値とおきたいがどうだろうか。現在の不安定な米国そのた各国の情勢を見ても再びいつ大きな材料に相場が火を噴いてもおかしくない環境ではあるが、一先ずは本日動き尽したと考えたい。従い目先はある程度の調整をも伴いながら今後の安値の限界は8ドル近く(8ドルは割れない)とおき4月以降の更なる高値にむけて引き続き右肩上がりのトレンドを支持したい。(A)

 

 

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(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)