(株)トーメン シカゴとうもろこし定期マーケット情報

1998年10月19日

 

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
98 DEC  225-25 1/4  225 1/2  221 3/4  222  -3 1/2  158476  -744 
99 MAR  236-35 3/4  236 1/4  232 3/4  233 1/4  -3  76272  +1368 
99 MAY  242 3/4-42 1/2  243  240  240 1/4  -2 3/4  29765  +351 
99 JUL  247 3/4  248  245  245 1/4  -2 1/2  39530  +703 
99 SEP  254  254  250 1/2  252  -1  6198  +50 
99 DEC  258 3/4-58 1/2  259 3/4  257  258 1/4  -1 1/2  18531  +11 
            330051  +1768 

 

−−− 小幅安寄り付き、安値引け −−−           

農家売りヘッジが増加、安値となる。 

先週末は中西部は雨となり、所によっては3インチの大雨の地域もあった。ただ、週末以外は先週の天候が良好であったため、収穫進展→農家売り加速の期待感から売り先行となった。 

途中、ゴア副大統領が明日ロシア向け援助について具体的な発言をする、との噂が流れ、下値がサポートされる場面もあったが、農家の売りヘッジに比べ、買い手のファンドの意欲は小さく、右肩下がりの展開となった。生産地での、保管スペースが満庫になりかけており、必然的に売りが出るとの見方から、始終売り注文が入りつづけた。 

セッション終盤には、副大統領の噂が否定されるところとなり、安値引けとなった。 

 

ロシア向け援助の噂、右往左往 

今朝の情報では、ゴア副大統領がアイオワにて明日ロシア向け援助について、何らかの発表をするとの情報が流れ、相場サポート要因となった。しかしながら、副大統領は明日の発言どころか、アイオワを訪問する予定もないとの否定発言を行い、買い手の期待を裏切ることとなった。その上、今週本件のために米国を訪問するはずであったロシアの訪問団が、訪問自体をキャンセルするなど、一部では援助そのものがなくなるのでは、との憶測もでてくるに至っている。 

先週、援助への期待で上げた相場だけに、今後の動きによっては、再び波乱要因になることもありえそうだ。 

 

本日のニュース

1)米国の天候

中期予報(11-15日間) カナダからミッドウエスト北部へと前線湾岸には新たなハリケーンが形成されてきているがコーン、大豆の収穫に及ぼす影響は少ない見込み。降雨量はミッドウエスト、デルタとも平年並み、気温はミッドウエストではやや低め、デルタでは高めになるだろう。 

米国中西部  現在気温は40度台前半から50度台前半で、ドライとなっている。水曜日にはみぞれ混じりの雨が予想される。降雨量は、0.1〜0、5インチで、降雨範囲は25%の見込み。この雨がなければ金曜日までドライになりそう。最高気温は40度台から60度未満、最低気温は20度台半ばから40度台前半と冷え込みそう。週末の雨による収穫の遅れは今週次第にとりもどせそう。その後収穫は順調に進む見込み。 

デルタ地帯  気温は50度台後半〜70度台前半でルイジアナでは雨となっている。降雨量は0.1〜0、5インチで降雨範囲は15%程度で今日のうちにやみそう。今週はその後ドライな天候になりそうで収穫は一段と進みそう。 

2)NWS 6−10 DAYS 中期予報(10月22日〜10月26日の期間) 

@地域別データ  

  気温(平均)  降水量(平均) 
西部コーンベルト  MA (53)  NP (0.33/1) 
東部コーンベルト  A (56)  B (0.42/1) 
デルタ地帯  N/A (64)  NP (0.44/1) 

---収穫の進捗が予想され、やや弱材料と作用しよう。 

 

A州別データ 

州名  気温  雨量  州名  気温  雨量 
ネブラスカ  A  NP  アイオワ  MA  NP 
ミネソタ  MA  B  オハイオ  A  B 
アーカンソー  A  NP  サウスダコタ  A  NP 
イリノイ  A  B  ミズーリ  A  B 
インディアナ  A  B  ウィスコンシン  A  B 
カンサス  A  NP  ミシガン  A  B 

 

 

コーン収穫進捗率

 

  10/18  先週  昨年  平均 
イリノイ   58   46   55   45 
インディアナ   45   30   24   32 
アイオワ   52   31   45   32 
カンサス   82   71   76   69 
ミネソタ   59   46   54   31 
ミズーリ   69   62   68   57 
ネブラスカ   63   44   41   31 
オハイオ   36   22   12   21 
サウスダコタ   42   31   30   22 
ウィスコンシン   40   28   12   19 
17州平均   57   43   45   38 

 

週間輸出検証高 

         

単位:百万ブッシェル  10月15日  −先週−  昨年同期  今年度累計  昨年同期累計  事前予想 
小麦  21.3  24.3  25.2  395.4  474.7  23-27 
コーン  29.7  35.8  20.1  195.2  204.8  30-35 
大豆  31.4  16.5  42.7  78.0  107.7  25-30 

 

 

 

本日のトーメンの意見

 

下値を確実に拾う方針を勧める。12月限215〜220がそのターゲット。

ロシア向け援助がどちらかにはっきりしなければ、相場はしばらくの間大きく上下に振れることはないのではないか。今週・来週の天候は収穫に理想的である。その意味では、本日見られた程度の農家売りは継続するであろう。 

ただし、農家の玉のホールド姿勢は依然強い。一部では、物理的に売らねばならない玉が大量に出てくるとの期待もあるが、その売り圧力はそれほど大きくないのではないか。ネブラスカ・アイオワの生産地では、カントリーエレベータが野積み保管の簡易施設を多く建設中である。カントリーエレベータに集まる玉は、依然その多くが保管委託玉であり、売却玉ではない。保管料は各地で昨年より高騰しているにもかかわらず、農家はそれをエレベータで保管するのみで、売ろうとしていないことを見ると、そのホールド姿勢がかなり強いと考えざるを得ない。その他にも、当分農家売りが期待以下の量しかないと思われる理由としては、 

1)ロシア援助を含め、政府筋からの農作物価格サポートの動きがかしましい。 

2)農家は、手持ちの金は十分にある。政府は、今年は米国の農家は大変にきびしい状況にあると言っているが、実は農家は、目先の資金は十分だ。LDPによって、ローンにも入れることなく補助金がもらえた上に、政府からの数十億ドル単位の補助金が出ることはほぼ間違いない。コーン生産農家の総所得は、現価格であれば98年は昨年より下落するが、試算によれば、それもせいぜい20億ドルである。つまり、それを大幅に上回る補助金が給付されようとしているのである。(政府案は今のところ71億ドル、これが全額法制化されれば、最も所得が高かった96年をも上回る。) 

3)統計の上では、このまま生産地で玉がホールドされても、各地で保管スペース不足となるわけではない。97年12月時のUSDA発表の全米農作物保管スペースは、約189億ブッシェル。大豆・小麦を含めた在庫がピークになると思われる12月時点でも、試算では今年の穀物総在庫は129億ブッシェルにしかならない。もちろん、これは全米の単なる合計であり、地域性は考慮していないため、一部ではスペース不足はあろうが、中西部全体に広がる傾向にはならないのではないか。 

4)中西部の農家は、コーンと大豆の両作物の生産者が多いが、コーンに比べると高いこと、野積みができないことから、物理的理由で売らざるを得ない場合は大豆を売り、コーンをホールドする傾向が強いと思われる。 

以上から、収穫の進捗に沿い、売りものがでてくることにはなろうが、下値は限られることになるであろう。