(株)トーメン シカゴとうもろこし・大豆定期相場コメント

1999年9月10日

本日の相場

とうもろこし   --- 安値寄り付き、小幅安値引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
99 SEP  205 1/2-05 1/4  205 1/2  203 1/4  204 1/2  -1 1/2  6977  -765 
99 DEC  218-17 1/4  218  215 3/4  217 3/4  -1 1/4  170785  +359 
00 MAR  228  229 1/4  226 3/4  228 3/4  -1  70093  +850 
00 MAY  234-34 1/4  234 3/4  232 3/4  234 1/4  -1  14011  +208 
00 JUL  237 3/4-38  238 3/4  236 3/4  238 1/2  -1/2  13960  +265 
00 SEP  241  242  240 1/2  241 1/4  -3/4  1961  +65 
            287342  +945 

 

大豆       --- 安値寄り付き、大幅高値引け ---

OPEN  HIGH  LOW  SETTLE  CHG  OPEN INT  CHG 
99 SEP  501  512  498  512  +10  2072  -510 
99 NOV  504 1/2-06  517 1/2  503 1/4  515 3/4  +8 1/2  86666  -457 
00 JAN  515-14 1/2  526  513  524 3/4  +8  18434  +517 
00 MAR  520-20 1/2  533  520  532 1/4  +8 1/4  8678  +240 
00 MAY  527  536 1/2  524  535 1/4  +6 1/2  11341  +108 
00 JLY  531 1/2-30 1/2  539 1/2  529 1/2  539 1/2  +6 1/4  10026  -67 
            141286  -89 
  MEAL  CHG    OIL  CHG    WHEAT  CHG  NY-YEN 
SEP  15160  +200  SEP  1795  +48  SEP  274  +4  108.58-108.99 
OCT  15170  +120  OCT  1804  +46  DEC  288 1/2  +3 1/4   
DEC  15540  +150  DEC  1842  +52  MAR  304  +3 1/4   
JAN  15650  +150  JAN  1877  +51  MAY  313 1/2  +3 3/4   
                   

 

本日の相場の動き

USDA報告がコーンを売らせるも、大豆はテクニカル要因から買い上げられる。

USDA生産量・需給報告は、下記のとおり、全体としてコーンには弱材料・大豆はニュートラルと取ることができる内容。寄付き後しばらくは、その発表をそのまま受ける形でコーンが1〜2セントの安値、大豆はコーンにつられて3〜4セント安で推移した。 

ところが、大豆の様相が急変する。ファンドの買いが、大豆油・大豆に相次いで集まり始める。きっかけを特定することは容易ではないが、インドネシアのパーム油輸出禁止の噂とも同国の東ティモールの政治的緊張とも、唯一ファンドが売り越しをしていた大豆油に弱材料の出尽くし感があったこととも思われる。何しろ、ファンドが買い上がり、大豆油は5月以来の高値を記録するに至り、それを見た大豆も躊躇無く追随した。そのうち、来週米国北部(ミネソタ・ノースダコタ)で早霜の可能性があると報道されたことが勢いを加速、大豆は引け間際まで買い注文が衰ろえず、最高値圏に近いところで引けた。 

意外なことに、コーンは大豆の急激な動きにほとんど動じなかった。収穫進展に連れて、農家売りが旺盛に見られたことも、その原因として挙げられる。何より、主要州で8月比のイールド低下がほとんど見られなかったことが、新しいタイプの種子が高気温や乾燥に強かった、との考えを生ませ、相場の頭を押さえ続けた。寄付きから引けまで、コーン相場はその居所をほとんど変えず、1セント強の安値のまま取引を終了した。 

本日のファンドの動きは、コーン1,200コントラクトの買い越し、大豆4,300コントラクトの買い越しであった。 

○本日の需給報告の特徴 

大豆: 旧穀の需要を20百万ブッシェル増とした一方、新穀の需要を32百万減とした。 

     生産量はほぼ予想(2,701-2,850/平均2,780)の平均の2,778百万ブッシェルとした。 

     結果、新穀期末在庫は80百万減の460百万ブッシェルとなった。 

-- 見方はまちまちであったが、期末在庫は急減したが、もちろんまだ昨年を上回る大きな数字に変わりなく、どちらかというと弱材料ととられた。 

コーン: 旧穀の輸出を35百万ブッシェル増とした一方、新穀の輸出を75百万ブッシェル減とし     た。新穀の減は中国の輸出を1.5百万トン増としたように中国の輸出攻勢を考慮に     入れたものである。 

      旧穀、新穀それぞれFSIを15百万ブッシェル、30百万ブッシェル減とした。 

      新穀生産量を予想(9,103-9,410/平均9,279)を約1億上回る2,381百万ブッシェルとし      た。 

      結果、新穀期末在庫は95百万ブッシェル減の1,785百万ブッシェルとなった。 

-- 明らかに弱気な発表に見えるが、実際は寄り付き直後を除いてはそれ程インパクトはなかった。今回の生産量はイリノイ、アイオワのイールドが全く変更されておらず、来月以降更なる生産量の減少が予想されるものの、依然期末在庫は昨年を上回っており、決して少なくはない。 

 

            

 

各生産地の天気予報および状況

米国中西部 昨日は概ねドライ。気温は、最高60台半ばから80度台前半、最低40台から50度台前半。北西のほんの一部の地域で30度台後半まで下がったとのこと。その後明日から月曜にかけて西部から東部へ広範囲(65%)と降雨がある見込み。来週月曜から水曜までの間北西部を中心に気温は下がるが、今の所早霜の懸念はなく、また降雨過多によるダメージも現段階では考えられない。

デルタ地区 昨日はルイジアナで散発的な雨が降った以外はドライ。最高気温は80台半ばから90度台前半。週末はドライで、月曜に北部1/3の地域に降雨が予想されている。雨量は.10-.75、降雨範囲35%。火曜には再度ドライとなる見込み。最高気温は70台後半から90度台前半。今週アーカンソーにまとまった降雨があったことで今後のイールドのロスは限られよう。いずれにせよ今月半ば以降は水分には殆ど影響を受けなくなるだろう。 

 

NWS6-10日天気予報(9月16〜20日) 

 

  気温(平年)  雨量(平年量/日) 
西部コーンベルト  N(63)  B(0.52/1) 
東部コーンベルト  B(66)  N/B(0.50/1) 
デルタ  N/B(74)  B(0.54/1) 

-- 特にインパクトはないだろう。 

 

米国土壌水分地図および14日後予測. (ホームページ閲覧者のみ) 

 

 

 

本日の発表等
1)USDA SUPPLY /DEMAND REPORT

@ 米国産大豆(単位:百万ブッシェル) 

  1998-1999   1999-2000  
  AUG  SEP10  AUG  SEP10 
作付面積(百万エーカー)  72.4  72.4  74.1  74.1 
収穫面積(百万エーカー)  70.8  70.8  73.3  73.3 
単収(ブッシェル/エーカー)  38.9  38.9  39.2  37.9 
         
初期在庫  200  200  385  365 
生産量  2,757  2,757  2,870  2,778 
輸入  4  4  4  4 
・供給合計  2,961  2,961  3,259  3,147 
搾油用  1,585  1,590  1,645  1,635 
輸出用  790  805  915  895 
種子・飼料用  89  89  89  89 
その他  112  112  70  68 
・需要合計  2,576  2,596  2,719  2,687 
期末在庫  385  365  540  460 
農家平均価格($/ブッシェル)  5.00  5.00  4.10-4.90  4.40-5.20 

A 米国産コーン (単位:百万ブッシェル) 

  1998−1999   1999-2000  
  AUG  SEP10  AUG  SEP10 
作付面積(百万エーカー)  80.2  80.2  77.6  77.6 
収穫面積(百万エーカー)  72.6  72.6  71.0  71.0 
単収(ブッシェル/エーカー)  134.4  134.4  134.7  132.2 
         
初期在庫  1,308  1,308  1,719  1,699 
生産量  9,761  9,761  9,561  9,381 
輸入  20  20  10  10 
・供給合計  11,089  11,089  11,290  11,090 
飼料用その他  5,575  5,575  5,575  5,575 
食用・種子用・工業用  1,845  1,830  1,910  1,880 
輸出用  1,950  1,985  1,925  1,850 
・需要合計  9,370  9,390  9,410  9,305 
期末在庫  1,719  1,699  1,880  1,785 
農家平均価格($/ブッシェル)  1.95  1.95  1.70-2.10  1.75-2.15 

-- コーンは生産量が予想(平均9,279)を上回ったことが重視され弱材料となった。大豆の生産量はほぼ予想通りで発表自体はニュートラル。 

B99/00クロップ世界のコーン/大豆生産量予想 (単位:百万トン) 

(( )内は前月発表) 

○コーン 

  生産量  輸出   
中国  125.00 (128.00)  5.00 (3.50)   
アルゼンチン  15.50 (15.50)  9.50 (9.00)   
南アフリカ  8.00 (8.00)  0.95 (0.95)   

○大豆 

  生産量  輸出 
アルゼンチン  17.50 (17.00)  2.50 (2.20) 
ブラジル  30.50 (30.50)  9.30 (9.30) 

-- コーンにおいて、中国の輸出量が1.50増加したことは注目に値する。 

 

2)週間輸出成約高報告 (単位:千トン) 

 

  週間成約高  成約量累計  成約残 
  今年度  来年度  今年度  昨年度  今年度  来年度 
コーン  654.8  0.0  9,121.6  7,984.0  8,646.9  0.0 
大豆  407.0  0.0  3,882.1  4,709.0  3,799.4  108.0 
小麦  746.1  0.0  10,471.7  11,246.0  3,555.2  0.0 
大豆粕  29.9  71.0  6,210.3  8,507.1  620.3  502.0 
大豆油  10.9  0.0  917.9  1,459.2  108.7  5.2 

*コーン、大豆は9月1日より新年度/ 累計には旧穀成約で船積みされていないものも含む。 

-- コーン、大豆粕、大豆油において予想の下限に近く、大豆は予想の上限に近かったが、大きなインパクトはなかった。 

 

3)週間輸出高 (単位:千トン) 

 

  輸出量  輸出量累計  USDA予想 
  今週  先週  今年度  昨年度   
コーン  1,203.5  1,295.6  474.7  208.1  48,900 
大豆  549.6  364.0  82.7  2.3  24,900 
小麦  589.0  601.5  6,916.5  6,868.3  31,300 
大豆粕  54.6  69.1  5,590.0  7,991.5  6,310 
大豆油  19.2  0.0  809.2  1,304.6  1,070 

*コーン、大豆は9月1日より新年度 

 

4)コミットメントオブトレーダーズ報告 

ファンドネットポジション (単位:コントラクト) 

  9月7日現在  8月31日現在 
とうもろこし  15,724 LONG  8,741 LONG 
大豆  17,078 LONG  9,866 LONG 
大豆粕  10,904 LONG  3,283 LONG 
大豆油  21,444 SHORT  22,411 SHORT 

-- 特にインパクトはないだろう。 

 

本日のトーメンの意見

 

(コーン)

しばらく、緩やかな安値推移。 

相場参加者の喉元に長らくつっかえていた、「夏場の水分不足による生産量大幅減少懸念」はかなり薄らぐと見てよい。7月中盤からの上げ傾向は、ドライによるクロップへのダメージの読みがあくまで背景の中心であり、そのことが薄らいだことの意味は小さくはないはずだ。今後は、現物の供給(農家売りおよび中国輸出の動向)と需要(輸出マーケットと食糧援助)が、鍵となる。現在の9月・12月スプレッドを見ると、どうやら年末近くまで大量の農家売に大きな期待をかけるのは無理かも知れない。しかしながら、史上4番目の豊作年の収穫時期に、今までにないほどの量の旧穀を農家がかかえたままいられるとも思えない。今までサポートしてきた要因を欠いた相場が、収穫の進展とともに保管スペースが無く投げられるコーンと、中国産の脅威により、次第に値を切り下げていくと予想する。 ( F ) 

 

(大豆) 

しばらく堅調推移。 

大豆油が不穏である。いまだにファンドの売り越しは15,000コントラクト以上を数える。世界的な食用油余剰懸念がその背景にあったわけであるが、きっかけは東南アジア(特にマレーシア)の今年のパーム油増産であった。今年始めは、インドネシアの政情も比較的安定したと見られ、その関税引き下げの動きも食用油相場の下げに拍車をかけた。結果として、今年7月には大豆油相場が13年ぶりの安値を記録するまで、売り込まれることになった。 

ところが、マレーシアでは3年連続の煙害がパーム生産に影響を及ぼし始め、大消費国インド、そして中国の食用油不足が表面化した。そこへきて、インドネシアの政情不安・輸出禁止の噂である。これまでの背景が、大きく変わる可能性がでてきている。今時分にファンドの大量売り越しを抱えているだけに、その潜在買い圧力は小さくない。大豆油の上げ傾向は当分続くと考えてよいであろう。大豆相場も、収穫時期が近づくまでこの動きに引っ張られることになる。 

ただ、世界の大豆油在庫は余り気味であることには変わり無く、上記不安要因の一部が払拭されるなど状況に変化があれば、また他穀物商品の安値リードをする存在に戻る。年末にかけては、南米の作付けの様子等にもよるが、米国大豆の在庫は昨年以上に多いことを考えても、長期的に大豆三品相場が高止まりするとは考えていない。 ( F ) 

 

 

(トーメン穀物相場情報ホームページアドレス http://www.toyotatsushograin.com/)