イリノイ州の週間定点写真レポート
5月5日 コーン1 コーン2 コーン3 コーン4 コーン5 小麦1
このコーンフィールドはPekinエリアで最も早く作付されたフィールドの一つ。今週前半の急激な冷え込み・降霜により、このエリアのコーンフィールドのいつくかはこのように茶色く変色している。このようなフィールドは、エーカー当たりのプラント数が減少するか、農家によっては作付のやり直しを行うかもしれない。葉が地表に出ているフィールドの全てがこのようなダメージを受けた訳ではなく、例えば、このフィールドの向かいの畑はそれ程変色していない。小麦は被害を受けず、順調。大豆の作付はまだ始まっていない。
先週紹介したコーンフィールドは再作付されてしまったので、今回から場所を変え、違うフィールド(より平均的なフィールド)にて観測を行うこととした。現在ステージはV3。このエリアではコーンは100%が作付を終了しており、80-85が発芽(emerging)している。大豆は85-90%が作付を終えており、発芽は5%。最近は雨が少なかったが、あと5-7日は雨無しでもストレスを受けずに生育できるぐらいの土壌水分は存在している。さらに今日は降水確率が70%となっていることから、コンディションについて暫くは問題無さそうである。小麦も順調。エーカー当たり70-75ブッシェルのイールドが予想される。
5月18日 コーン1 コーン2 コーン3 大豆1 大豆2 小麦1
コーンはV4ステージ、高さは6-8インチ。寒い日が続き、成長のペースは遅れ気味であったが、昨日・今日の気温の上昇により加速されると思われる。作付以来少雨傾向が続いているが、写真を見て分かるように、(気温が低かったために)クロップはストレスを受けるに至っていない。表土の水分が不足気味であるが、それが影響して根が深くまで張っていることが分かる。数日の内に降雨があればクロップはストレスを受けることはなさそうである。大豆はまさに今地上に出てきたところ。今のところコンディションは問題無し。小麦はしっかりと穂をつけており、75-80のイールドが期待される。もう一雨欲しいところではあるが。
5月26日 コーン1 コーン2 コーン3 大豆1 小麦1 小麦2
コーンは現在V7-V8ステージ、高さは約45センチ。葉の色は濃い緑で、天候や害虫によるダメージは今のところみとめられない。主根の長さは約5インチで、水分が存在している深さに到達しており、これによりダメージを受けずに済んでいることがよく分かる。仮に作付以来暑い日が続いていたならば根の成長スピードが土壌の乾燥に追いついていなかったかもしれない。この地域では日曜に雨が予報されている。予報が当たれば暫く乾燥懸念は遠のくこととなろう。大豆も発芽不良・天候もしくは害虫によるストレスなど何も見当たらず、今のところ至って順調。小麦は現在ミルクステージ。恐らく後6週間程度で収穫を迎えると思われる。イールドは75-85と予想される。
6月1日 コーン1 コーン2 コーン3 大豆1 大豆2 小麦1 小麦2
コーンは現在V9ステージ、背丈は約65センチ。このフィールドの状態はこのエリアでは極平均的なものだが、今のところストレスを受けている様子はない。しかし今後一週間から10日間雨が降らなければストレスを受け始め、最終イールドに影響を与えることとなろう。大豆も今のところは好調なスタートと言えるが、こちらは来週中の雨が望まれる。小麦は現在ミルクステージ。雨さえ降れば75-80のイールドを達成できよう。
6月9日
コーン1 コーン2
コーン3
大豆1
大豆2
大豆3
小麦1
小麦2
昨日(8日)、Pekin市では1.3インチもの雨が降り、クロップにはまさに恵みに雨となった。というのも、コーンは土壌の乾燥が激しかったために、丁度カーリング(葉を丸めて水分の蒸発を防ぐ、自己防衛本能)の兆候が見られ始めていたからである。昨日の雨がなければ、いよいよストレスを受け始めていたと考えられるので、タイムリーな雨とはこのことであろう。
6月15日 コーン1 コーン2
コーン3
大豆1
大豆2
大豆3
小麦1
小麦2
先週・今週と恵みの雨を得、コーン・大豆共にコンディションはとても良い。コーンはV9ステージで背丈は約80センチ、大豆はV3-V4。5-7日間は雨が無くてもストレスを受けずに生育すると思われる。小麦は現在ソフト・ドウステージにて、晴れた日が続けば二週間以内に収穫可能な状態となる。イールドは75-80と予想される。
6月23日
コーン1 コーン2
コーン3
大豆1
小麦1
小麦2
写真は朝に撮影したもの。長引くドライな天候により、土壌は非常にドライ。しかし、この写真を見る限りにおいてはクロップが大きくストレスを受けている様子は見られないが、近頃、今日のように気温が高い日には、昼頃になるとコーンは自己防衛本能により、葉を上に向け、乾燥を防ごうとしている。これは水分が足りていない証拠。そろそろ最終イールドにも影響を与え始めていると考えられる。
6月30日 コーン1 コーン2
コーン3
コーン4 コーン5
コーン6
大豆1
Pekinエリアは昨日も雨の恩恵を受けることができなかった。コーンの最下部の葉が茶色く変色し始めているが、これもクロップがストレスを受け始めている一つの兆候である。このフィールドでは一部のプラントがタッセリングを開始している。今後5-7日の内に雨が降らなければ最終イールドに大きな影響を与えることとなる。この時期の大豆はコーンに比べると水分の不足によるダメージの受け方は少ないが、雨を必要としていることに変わりは無い。先週収穫された小麦のイールドは75であった。
7月15日 コーン1 コーン2 コーン3 大豆1 大豆2 大豆3 大豆1
Pekin市があるイリノイ州中央部と呼ばれる地域は、旱魃懸念も最も高い地域の一つである。去年は年間を通じて90度を越えた日が5日しかなかったのだが、今年はもう20日を数えている。また、平年より降水量が七インチも少ないという状況である。コーンは大豆に比べてもより水分を必要とするクロップであるが、旱魃による影響は同じイリノイ州中央部の中でも、地域差が大きい。もちろん土壌の質によっても大きく異なる。軽めの土壌で生育したコーンは水不足の影響を受けにくい。写真のフィールドはまさにそのような良質の土壌を持つフィールドである。このフィールドは今まさに受粉の最中で、コンディションは"FAIR"。今週、ハリケーンDENNISによってもたらされた0.05インチの雨によりなんとか持ちこたえたのかもしれない。現在この地域のコーンの状態は"FAIR"もしくは"POOR"。今後3-5日間の間に雨がなければコンディションが更に悪化することとなろう。
大豆のコンディションは良好。開花、そして着鞘期に差し掛かっている。土壌水分の不足は大豆にはコーン程の影響は見られない。しかし雨を必要としているのは確かである。
7月22日 コーン1 コーン2 コーン3 コーン4 コーン5 コーン6 大豆1 大豆2 大豆3 近隣の畑 近隣の畑
Pekin市付近では先週全く雨が降らず、今週も0.3-0.5降っただけであった。それでも「それなりに」イヤーは生育している。このフィールドの現時点での単収予想は160。去年この地域では平均190のイールドを達成したことを考えると、大幅な単収低下と言えよう。最後に掲載した写真のように、同じ地域でも畑によってはより状況が深刻なところもある。土壌の質が悪い(砂地)ためであると考えられるが、今年は畑によって状況がかなり違うと感じられる。大豆は水分の蒸発を防ぐために葉が裏返しになっているフィールドが目立つが、今後の天候次第ではまだまだ豊作の可能性も残る。
8月4日 コーン1 コーン2
コーン3
コーン4 大豆1
大豆2
大豆3 大豆4
大豆5
今年のイリノイ州中央部では受粉をミスしているコーン畑が目立つが、この畑は他に比べて受粉の状態が良い。土壌が肥沃であることと、最近のハイブリッドがより旱魃に強いものとなっているためであろうか。大豆豊作を予感させる出来である。
8月12日 コーン1 コーン2 コーン3 コーン4 コーン5 大豆1 大豆2 大豆3
定地点観測を行っているこのフィールドはプレイリーロームと呼ばれる良質の肥沃な土壌で、旱魃にも有る程度耐えられる土地である。本日USDAよりイリノイ州の平均イールド予想は125と発表されたが、このフィールドのイールドは145程度と予想される。ここイリノイ州中央部は旱魃の被害を最も受けた地域の一つだが、実際のイールドは収穫してみるまで分からない。大豆は非常に順調。鞘付きも平均的に良い。